福島県教育センター所報ふくしま No.15(S49/1974.3) -021/030page

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え,受講の先生方に喜んでいただける講座にしたいと考えている。

小学校理科教材製作講座(205)

この講座は,小学校の理科の授業で直接利用できる教具の製作(48年度は,日影曲線説明モデル,水車・砂車の製作,植物生育実験装置,電極・ガラス細工を実施)とこれらを使用して,実際に実験し,データをとり,授業との関連を考え,分析的に検討した。

参加者は40名で3泊4日の期間で実施し,各領域ごとに分かれて実験室をまわり,全領域を研修した。そしてこれらの製作物は各学校に持ち帰り授業に役だてている。受講した先生方からは,非常に有意義な講座であったと反省記録の中に多く見られ所員一同喜んでいる。

来年度は,講座の内容についてさらに研究を重ね,より充実したものとし,研修期間の問題,その時期などについても十分検討をして,先生方が楽しく参加できるよう一層努力したいと考えている。

小学校家庭講座(208)

11月,1月,2月と3回,3泊4日の日程で実施し,延36人の先生が受講された。研修の内容は教材との関連をはかりながら「被服,食物,住居の科学的な指導ができる」ことを主眼として,せんいの鑑別・性能に関する実験,野菜の生食に関連する実験,住まいの条件と工夫や教材研究について研修した。先生方は熱心に試験機器にとりくまれよい成果をあげられた。

受講後の感想は「家庭科における各領域にふれ専門的な知識が習得できたことはよかった。また実験を通した実習は家庭科の認識をあらたにし,今までの授業のあり方について考えさせられ,今後の指導に意欲と自信をもつことができた。教材研究の講義は日頃の教材研究のあり方,進め方に大変役立った」と好評であった。本年度は昨年度の反省にもとづいて住居を入れよい成果をおさめた。来年度は更に充実をはかりたいと考えている。

小学校教育相談講座(401)

 1 研修の成果

  (1)教育相談の現状と問題点についての研究協議
  (2)行動療法についての理論と実際(演習を含む)
  (3)学級集団におけるソシオメトリーの講義と演習
  (4)心理検査(Y−Gテスト)の理論と実習
  (5)児童期の精神障害についての講義
  (6)教育相談のすすめ方についての講義

 2 研修の反省

  (1)教育相談に対する認識を深め各学校や地域に対する定着をはかることができた。
  (2)教育相談技術の向上をはかるため実習や演習ならびに協議をもってバラエティに富んだ研修ができた。
  (3)研修生は極めて熱心であったが,今後は,若い教師も女子教員も出来るだけ多く受講させたい。

中学校教育工学講座(105)

この講座は,中学校における教育機器を導入した学習指導法の改善について研修することをねらいとして,次のような内容について実施した。

○講 義・教育の現代化と教育工学
     ・プログラム学習と個別学習機器
     ・授業システム設計
     ・ティーチング・システム

○実 習・OHPの使用法とTP作成
     ・VTRの使用法と録画教材の作成
     ・シート式磁気録音機の使用法とシート作成
     ・アナライザーの機能と使用法

○研究協議 教育機器活用の現状と問題点

なお中央講師としては,東京都立教育研究所指導主事岸俊彦先生をお招きした。

中学校国帯講座(108)

この講座は,中学校国語担当教員80名を対象とし,国語科の専門的内容の研究,指導力の向上を目的とした点,例年と同じである。

講義は,福大一木村先生−<現代詩の鑑賞>,村上先生一<読むこと,書くことの指導>の労をわずらわし,中学校現場から,岳陽中,三津間先生の<教育機器の活用>の実践的講義を願った。

斯界専門家の講義を午前中に組み,午後に,そのテーマに関連する分野領域の問題点を,現場での実践報告,その検討という形で組み,内容の一貫化をはかった。

受講者から述べられた反省の顕著なものとしての<学習指導上当面している身近な問題をとりあげる> などを参考とし,次年度の講座の充実をはかりたい。

中学校社会講座(111)

9月18日から9月22日までと,11月6日から11月10日までの5日間ずつの日程で,中学校社会科担当80名の先生方が参加された。講座内容は,地理・歴史・公民の三分野にわたり,教科の専門的な内容と,教育研究法,教師としての一般教養などを,講義,演習,協議をとおして実施した。また,現場の実践をとおした指導上の問題点を提起していただき,活発な話し合いが行なわれた。

これら実施の結果として

 [1]社会科の当面している各分野の問題点,評価,地図の作図など,現場に直接役立つものが多かった。
 [2]演習,協議の時間がもっとほしい。

などの反省があげられた。

次年度は,教科の専門的な内容を深めるとともに,演習,協議などにも力を入れる予定である。


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