福島県教育センター所報ふくしま No.15(S49/1974.3) -024/030page
ん孔機操作.幾何学一般をとりあげるととにも全体的な立場から数学教育の背景を探り,現場における数学指導上の問題点(確率)や,数学教育における中学校と高等学校の関連性について,40名の先生方の参加によって研修が行なわれた。新指導要領はすでに実践の段階に入り先生方は意欲的に数学教育にとりくみ山積する問題点を研修により解明していこうとする熱意がひしひしと感じられた。当センターにある施設と設備をじゅうぶんに活用し高等学校数学教育のより深化と発展のために寄与する講座の進め方,内容,方法等のとりあげ方をじゅうぶん検討し,現場における実践活動が少しでも効果的に展開されるような講座を企画したいと思っている。
高等学校音楽講座(118)
12月4日から12月7日まで4日間,高等学校担当教員15名に対し実施した。講座内容は,激動する情報化社会に対応するこれからの音楽教育のあり方と,創造性の教育を志向する音楽教育のあり方,「基礎」に対する考え方を研究するとともに,それにともなう教師の技術の向上として,小アンサンブルと日本の音楽に重点をしぼって実施した。小アンサンブルについては,ソプラノ笛・アルト笛とギターによるアンサンブルであるが,特にギターの実技については基本から正しい奏法とその指導ができることを目標として実習し,日本の音楽については琴の実技を主とし,その実技を通して,日本の音楽の特質・構成要素を理解するとともに,日本の音楽の鑑賞指導へのアプローチとして,わが国および郷土のわらべうたと民謡にもおよび,またエレクトーンの実技実習も行なった。
高等学校美術・工芸講座(121)
1 内 容
(1)所員と研修生との協議,「美術,工芸教育の問題点」について
(2)白沢菊夫福島大学助教授を講師として,頭像の彫塑(モデリングから石膏どりまで)実技
(3)所員による木材工芸(彫塑の台製作)
(4) 白鴎高校佐藤晃氏を講師とし「これからの高校における美術教育」と題しての講義と協議2 研修の反省
モデルを用いての彫塑制作のため研修生が非常に熱意をもって研修され,所期以上の成果があがった。ただし日数的にもう一日位かけてもっと掘り下げたモデリングをしたかったとの希望が多く出された。
高等学校書道講座(122)
1 内容と成果
(1)須田哲夫福島大学講師を中心として「書道教育の問題点」について講義と協議
(2)藤本正福島大学教授を講師として「書表現」の実技
(3)福女高網代春朋講師および所員により前日書いた作品の額装について講義と実技
(4)須田哲夫福島大学講師による書道の評価について講義と協議2 研修の反省
生徒の作品など手軽に額装できなくて因っている先生方に,直接自分の手で額装が出来ることを知って頂いたので大変喜ばれた。今後も書くことばかりでなく,篆刻や,額装など幅広く研修内容を組んで行きたい。
高等学校保健体育講座(125)
12月4日から7日まで4日間,高等学校保健体育担当教員40名を対象とし,体育科の指導力の向上,専門的内容の研究について研修することをねらいとして実施した。講座内容の主なものは,「学校体育の現状と課題」大木昭一郎講師,「学校事故と注意義務,責任」六角宏講師,「運動生理学」福大関口栄講師,「保健体育科指導上の改善」教育大宇土正彦講師,「体育の学習の評価」渡部誠一講師の講義を願った。また,「保健体育指導上の諸問題について問題を持ちより話し合いを行なったが,参加した方々の意欲的な発言や実践的な発表によって盛り上りを示した。
受講者から述べられた反省を参考にして,学習指導上当面している身近な問題をとりあげるなど次年度の講座充実に努力したい。
高等学校英語講座(127)
この講座も満3年を経過し,参加された先生の数は160名を越える。本年度の講座内容は,前年度の先生方の反省やご意見をじゅうぶん参考にさせていただき,改善を加えて実施した。その主なものは,[1]従来行なわれていた外人講師による発音演習や会話演習に加えて,外国における教育論や教授法についての講義の時間を設けたこと。外人講師の迫力に富んだ講義はたいへん好評だったようである。[2]本年アナライザーを設置したのを機に,LL演習の中で,実際にこれを利用した研修を行なったこと,絵をとり入れた簡単な聞き取り形式のクイズであったが,これも先生方は真剣に取り組んでおられた。
来年度は,本年度の内容をさらに深め,密度の濃いものにしたいと考えている。立派な成果をおさめた48年度の講座に劣らぬ内容になるようご協力を切望する。
高等学校理科講座(204)
本講座は8月21日より25日までの5日間,物理,化学生物,地学の4教科に38名の先生方が参加して実施された。今年は理科教育現代化第2次5カ年計画の初年度にあたるので,その現代化の線に沿った内容と,昨年まで実施してきた実技講座の内容(新しい機器の取扱い,製