福島県教育センター所報ふくしま No.15(S49/1974.3) -025/030page
作等)とを加味して行なった。受講の先生方からは,新指導要領に沿った問題点など実験を通して知り得たことや,学校ではなかなか手がけられない実験機器の操作ができたこと,また大学の先生から専門的研究の講義を直接受けることができ,大変参考になり有意義であったなどの意見があり好評であった。そして講義が午前,午後に連続しないで,午前中講義で午後は実習というよう組み合わせにしてほしいなどの要望もあった。明年度はこれらの反省を生かしてさらに充実した内容にしていきたい。
高等学校家庭講座(211)
食物コースは7月3日〜7月7日の5日間,被服コースは8月21日〜25日の5日間,それぞれ12人の先生方が受講された。その内容は食物コースは主に日常食品の調理実験,消費者教育の面から食品衛生に関する理論と食品添加物の検出をとりあげ,被服コースは,被服材料の性能,被服構成に関する実験,洗浄力試験,48年度より新しく加えられたスタイル画の書き方を主に行なった。本年度はターゴトメーターや反射率計などの新しい試験機器が入り,先生方はこれらを使って種々の洗浄力試験を行ない,理論の裏づけとなるよい資料を作成された。
受講後の反省は「指導技術を高めるための資料,教材の工夫,研究など大変勉強になりました。研究の進め方も人数も適当でした」と好評であった。
来年度は調理実験に関連して食品組織の研究や縫製に関する実験などを加え更に充実させたいと考えている。
情報処理(COBOL)講座(301)
対象を高等学校の商業の教員に重点をおき,情報処理教育担当教員の養成を目的として年2回30名に対し実施した。
内容は新科目電子計算機一般を十分研修出来る様にし,特にプログラミングの教材として,入出力・四則計算・データ転送・編集・判定などの基本的な文法を含む簡単な教材を取り扱い,基本文法の各種手法の習得に重点をおき,段階的に積上げながら,プログラムの構成と役割を理解させる様に配慮した。なお研修生に,コンピューターに親しませる為に自分で作ったプログラムを電子計算機にかけさせ,身をもって会得出来る様に配慮した。
今後の問題としては,限られた日程の中で,どこ迄研修内容をもり込むか,研修する教員の教科との関連をどうするかなど,数多くあり,研究を要すことと思う。
高校・情報処理教育講座(F) (302)
・研修内容 フォートラン文法(初級) 7月,1月
フォートラン文法(上級)9月
・研修者数 各15名初級とは,はじめての方が対象で,文法項目の65%位までを紹介しようとしている。上級とは文法項目の90%位の紹介を考えたものであった。今回は,各級に「計算機内部の数表現と誤差」を組み込んで好評を得た。しかし,初級の配列および上級のMT,X−Yプロッターの活用は「多量処理」の概念が浮き上ったためか,各位の満足を得られなかったように思える。
これからは参考意見を伺って研修内容を整えることの出来るような場を設けたいものである。
なお,49年度は,実習時間の配分,上級コースの回数増加,50年度以降への推進策,コンピューター学習の一般化等を課題として取り組みたい。
高校・数値制御工作機械講座(303)
・研修期間 6月12日〜6月16日
・研修者数 15名
・研修内容 三軸同時二軸NC工作機械(フライス盤)によるプログラミング生徒指導用のNCテキストを作成し,研修前に配付する。それによる予習がみのり,日程は順調にはかどり,自からNCを操作し,自分のプログラムによる材料切削を完了している。
教科指導上のこともあるが,48年度における生徒NC実習のためのセンター利用の増加はその成果を示すものと思う。
NCには上級という言葉はない。比較は各位の ねらい
高等学校教育相談講座(403)
1 研修の成果
(1)高等学校における教育相談の現状と問題点についての研究協議
(2)Y−G性格検査の方法,処理,実習等について
(3)行動療法の原理,治療方法,演習
(4)心理診断の意義,方法.(面接法,テスト法,事例研究法等について)
(5)児童生徒の性意識とその問題点についての講義
(6)事例研究のすすめ方(事例研究に必要な資料,事例研究会のあり方,今後の課題等についての協議)2 研修の反省
(1)年齢のバランスもよく,リアルな問題をかかえているだけに経験の豊かさが感ぜられた。
(2)女教師もできるだけ多く参加できるようにしたい。
(3)各学校と教育センター等との連絡をさらに深めたい。