福島県教育センター所報ふくしま No.16(S49/1974.6) -018/025page
ン汁も同じ。
(実験の結果) 写真-1
30時間A の生育がいちばん悪く(各点の直径5mmほど) B,C,E,F はほとんど同じ(各点の直径10mmほど) D はパンの表面全体に,点々と広がっていた。
60時間後,写真-2,D は表面いっぱいに胞子が広がり, E,F,C,B がそれにつぐ, A の生育がもっとも悪い。
○この結果から,ニンジンやジャガイモ煮汁をしみ込ませた方が,砂糖水5%または水だけしみ込ませたものよりも生育がよいことがわかる。ただ砂糖液10%以上になると,生育状態は悪くなるようである。
3.寒天培地をもちいて,栄養分とカピの生育の関係を調べる。
寒天をもとにして,それに砂糖液等をまぜて比較すると,栄養分の生育に及ぼす影響がよくわかる。つぎはその実験について述べたものである。
(実験条件)
[1]シャーレに,各種寒天培地50ccを流し込み,ふたをして殺菌する。
[2]寒天が冷えてからニクロム線耳をバーナーで焼いてさまし,アオカビの胞子をつけ,寒天の表面をいちようになでまわして胞子をつける。
[3]シャーレを,ふたが下になるようにして置き(水滴がカビの上に落ちることを防ぐため)25°C程度に保温する。
・実験区
A 2%の寒天液を固める。
B 5%砂糖液で2%寒天液をつくり固める。
C ジャガイモの煮汁で2%寒天液をつくり固める。
D ニンジン煮汁で2%寒天液をつくり固める。
E ジャガイモの煮汁で5%の砂糖液をつくり,この液で2%寒天液をつくって固める0
F ニンジンの煮汁で5%の砂糖液をつくり,この液で2%寒天液をつくって固める。(実験の結果)60時間後 の様子, 写真−3
A は,ニクロム線耳に胞子をつけてなでたあとがわずかに白く見えるが,胞子の色はついていないo
B は A よりもはっきりしていて,わずかに胞子の色が見られる。 C は,菌糸が寒天面全体に広がり,点々と胞