福島県教育センター所報ふくしま No.18(S49/1974.11) -023/025page
小学校国語講座に参加して
福島市立飯坂小学校 高木 康一
「昨夜の宿舎の様子はいかがでしたか」高野先生のこの第一声から、その日の講座が始まります。ノートする手を休め、ふと窓に目を転じると、そこには、史実と伝説で名高い半田山、厚樫山が優美な姿を横たえています。
教育センターでの各種の講座については、参加された先生方から、その実り多いことを聞き知り、一度参加したいものと思っていました。学校を留守にする間、いろいろお世話くださる先生方や、帰りを待っている児童を思い、4泊5日の研修に励んでまいりました。講座の内容は、国語科全般にわたっており、講義、協議、演習などが、外部からの多彩な講師陣とあいまって効果的に組まれ、参加できた喜びをしみじみ味わいました。
このような立派な施設のあること、そしてみんなの利用を心底から願っておられるセンターの先生方、職員のみなさんの気持ちを知り、たいへん心強いものを感じたのは、私ひとりではなかったと思います。
小学校理科講座を受講して
郡山市立橘小学校 金沢 陸夫
私は理科教育センターの時代である7年前に、理科主任講座を受講したことがあった。その時は、教職経験2年目ということで、研修することすべてが「大変いいことをやっているな」と思いながらも、自分のものとして受けとめるだけの力がなかった。それから5年問、理科主任として、理科備品や消もう品の充実のために特に力を注いだ。その間、理科の学習のさせ方や、問題意識を高める方法等について実践研究を進めてきたのだが、今回の理科講座に参加し、ひしひしと感じることは、理科教育の科学性である。教科書の指導書に多くの問題点のあることも実験を通して知らされた。そして講座全体を通して、絶えざる研修の必要性を知らされた。それに今回は、第1回の地学の臨地研修もあり、大変具体的であり内容も豊富であった。夜の星空の観察も、それこそ手にとるように理解できた。この講座を計画・実践された諸先生方の深い研究に感謝したい。
研修講座を受講して
福島市立福島第二中学校 長沢 セツ
不安と期待の複雑な気持ちで入所、研修第1日が始まる。音楽教育について、怒りをぶっつけて語られる佐藤先生の情熱に、ただあ然。しかし、信念と研さんの日々を心に固く誓った出発となりました。
翌日から実技。無器用な自分との戦いの連続は、今も冷や汗の出る思い。人一倍やれば、私だって・・・の気持ちはみんなの心だったようで、毎夜宿舎から流れる音色の中に、学ぶ者のきびしさ、苦しさがありました。
楽しかったミーテング、宿舎での語らい、消灯まで熱中したアンサンブルなど、仲間とのひとときは、すばらしい思い出。あっという間の5日問でした。
たゆまぬ研修を心に誓って現場にもどったこの4ヶ月。また以前の私にかえろうとしています。あの時の劣等感と、やるぞ! と誓った自分を呼びもどせねばと、生徒の顔をみつめて、手綱を引きしめるこのごろです。
最後に、いつも笑顔で研修を見守ってくださった古関先生に感謝をこめて・・・。
情報教育講座(NC)を受講して
平工業高等学校 定時制機械科長 緑川 昭
第3回情報教育講座(NC)は9月17日から4泊5日の日程であった。技術革新による機械文明の急速な発達は.工業高校機械科の実習内容にもNC工作機械を取り入れなければならないすう勢となり、県内各校がその指導内容を検討している時、この講座を受講して自己を磨こうと参加したが、結果的には大きな収獲を得たと思われる。
第1、第2日目の内容はNC一般についての講義で、大学教授風な斉藤講師の講義、また例題を出されて1人1人解答を求めてくる機敏さ、ウィットに富んだ金沢講師のお話、やさしく解説して下さる引地講師の実習指導など、朝早くから夕方遅くまで御指導下された熱意には一同感激した。第3、第4日目になるとプログラミング、せん孔テープ作成、ペンがき実習、切削実習と山場に来て私達の目も輝き、自分の思う通りにペンがきされてホッとする先生、途中で思わぬ方向へ、ペンが走って喚声を上げる先生と、なごやかな雰囲気の中に夫々の作品が出来上がって行った。ミーティングでも、NCの将来とか疑問点について話し合い有意義であった。
今後、この研修で得たものを日々の授業実践の中に生かしていきたいと思う。