福島県教育センター所報ふくしま No.19(S50/1975.1) -016/026page

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図 1
図1

領域図
領域図

〔使用上の留意点〕

(1) 1台のテレビジョンで20型のものなら,生徒15名以下,12型のものなら5名程度を割当てるようにする。

(2) 画面を見てノートさせることは絶対に避けるようにすること。補助テキストを作成して与えるなどの配慮 が必要である。

V.T.R.のテープをあるメーカーが製作し,COBOLやFORTRANの初級者教育用に採用しておったが,集団指導の中の個別化や個別指導の理想的な形態からみれば問題点があるとはいいながら,内容構成がまったくの初心者にもマシン・オペレーションの状況やプログラミングが理解しやすいように録画されており,マグネット・プレートを用いた映像によるプログラミングの指導など効率的な方法で動的提示がなされている。必要に応じて貸すことになっているので,機種にあったものの提供をうけ活用するとよい。

市販のテーブは,とかく各校のシステムにそのままあてはまらない内容があるので注意を要する。

3. フィルム

フィルムには映画フィルムとスライド・フィルムがあるが,「電子計算機の利用」などの指導項目のように,見学の形式で指導することが望ましい事項に適するとされている。電子計算機が設置されてない学校で情報処理教育を実施する場合の導入やまとめとしてよく用いられる。

〔使用上の留意点〕

(1) 映写する場合は,周到な準備が必要であり,デット・タイムをつくらないようにする。

(2) 1回の映写時間の標準は,15分〜20分であり,スライドのコマ数は,45コマ〜60コマ(1分3コマぐらい)がよい。

(3) 映画フィルムの場合には視聴内容の定着度は一般に低い。したがって事後に話し合いまたは講義によるまとめが必要である。

むすび

教材の主なものは教科書であろうが,視聴覚教材は教育の現代化を図る有力な「にない手」であり的確な利用は,日常の教育を能率的・効果的にし,生徒が将釆適用,応用のできる真の学力を身につけさせることになる。情報処理教育が「どの生徒にも理解できるように学習させる」指導法の一つとして視聴覚教材の利用をとくにはかる必要がある。視聴覚教材は実に幅広く多様であり,前述したものはほんの一部にすぎないが,その利用にあたっては,指導の目標に照らしつつ,指導内容を理解させるうえに最も価値あるものを精選することが必要であろう。そのためには教科書その他の教材・教具との組合わせを考えながら学習過程の中に正しく位置づけされるよう配慮する必要がある。


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