福島県教育センター所報ふくしま No.20(S50/1975.3) -017/026page

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小学校音楽講座(l16)

 この講座は,6月,10月,2月に4日間ずつ,90名の先生方に実施した。講座の内容は,「たて笛の奏法と理論」,「発声法」,「指揮法」,「合唱指導法」,「日本の音楽の指導法」,「音楽科指導上の諾問題」などで,先生方自身の音楽的質の向上と、直接現場に役立つものとして,理論や講義を少たくし,実技研修を通して小学校音楽教育のあり方や指導法などについて実施した。受講者の先生方の熱心恋研修ぶりと講師の先生方の帯かな音楽経験と優れた指導カによって,有意義な講座であった。講座内容が多いため時間不足の反省もだされたので,来年度はその点くふうをしていきたい。

小学校図画工作講座(119)

 本年度から5か年間で新指導要領にもとづく工作領域の実技研究を中心とした講座にした。
(1) 目黒衛県教委指導主事による図工科指導の問題点と構築的工作(建築物の製作)の講義と実技
(2) 西女子高菅野忠良講師と所員による石膏じか付けによる立像の制作
(3) 所貝による機構的工作(たこ製作)の講義と実技
(4) 所員による木材を主材とした壁飾りの製作
 いずれも講師の懇切な指導と受講生の熱心な自主的研修により予期以上の成果が得られた。焼物の希望があったが日数の関係でとりあげられないのが残念である。

小学校体育講座(123)

 講座は小学校体育科の抱えている問題について,講義・協議を中心にとりあげ,7月と9月にそれぞれ30名の先生方と4日間行った。講座内容は,「体育科の評価とその活用」,「体力を高めるための指導法」,「体育科の教材研究と指導上の諾問題」,「体育の全体計画と協力教授組織による指導の実際」,「保健指導と保健管理」,「ダンス運動」などそれぞれのテーマについて各先生の熱心な発表をもとに御討議をいただいた。今年度初めてダンス実技を実施し好評であった。次年度は内容や方法等をさらに検討し,より充実した講座にして,先生方の御期待にこたえるよう努カしたい。

小学校理科移動講座(201)

 この講座は,すでに,6年めを迎えているが,講座の趣旨は,理科研修の機会の少なかった教員や女子教員を対象として,「理科の基本的な実験・観察およびその指導法など」の研修をおこない地域理科教育の向上をはかるものである。本年度は,富岡,四倉,植田,塙,石川,郡山,西会津,高田,田島,川俣などの10会場で開設した。受講者は,総数246名(男76人,女170人)をかぞえ,女子教員の参加者は全参加者の70%を占め,どの会場の参加者も極めて意欲的な研修ぶりで,教具の操作実習に励んでいた。来年度は,浜通り(3),中通り(4),会津(3)の10会場で開設する予定である。本講座の趣旨に即して実施されるので女子教員の積極的な参加を期待する。

小学校理科講座(202)

 今年度も,各領域の講義をとおしての研修はいうにおよぱず,今年度はじめて実施可能となった地質野外研修(土湯→裏磐梯→猪苗代方面)は,特に好評であり,大きな成果をあげた。また,内藤順先生(元瀬上小学校長)の,現場実践をとおしての理科教育の理論に接し得たのも,有意義であった。選択研修は同一領域1〜2テーマで行われたが,研修報告の内容をみても,結果は充実したものであったと思う。特に,各種事情で参加しにくいと言われる女子教員の方々も,終始熱心に研修にはげみ,「事情が許せば再度受講したい」という声も多く,我々も意を強くして,内容の一層の充実に励みたいと考えている。

小学校理科教材製作講座(205)

 この講座では,小学校の理科の授業で直接利用できる教具の製作(49年度は,磁気関係教具の製作と実験,天体関係のTPの製作と実験,光合成実験器の製作と実験)とこれらを使用して,実際に実験し,データをとり,授業との関連を考え,分析的に検討をした。参加者40名,3泊4目の期間で実施し,各領域ごとに分かれて実験室をまわり,全領域を研修した。そして,これらの製作物は学校に持ち帰り,授業に役だてている。受講した先生方からは「非常に有意義であった」と,反省記録の中に見られ,担当者も喜んでいる。来年度は,さらに研究を重ね,充実した講座にしていくよう努力したい。

小学校家庭講座(208)

 6月,11月,2月と3回,3泊4目の日程で実施し,延36人の先生方が受講された。内容は教材との関連をはかりながら,実験・実習を中心に下記について研修した
 1.せんいの鑑別・性能に関する実験
 2.人工汚染布の作成と洗浄力に関する実験
 3.野菜の生食に関連する実験
 4.鶏卵の調理性に関する実翌
 5.快適なすまいの条件について
 6.教材研究の進め方について
 受講の先生方から「科学的な裏づけができ,また実験観察などの資料ができてよかった」と好評であった。


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