福島県教育センター所報ふくしま No.21(S50/1975.6) -022/025page
センター研究・研修計画紹介
昭和50年度の研究・研修計画
研究・相談部
◇教育研究
1. 方針
本県が当面する教育的課題および学校現場における教育実践上の問題をとりあげ,全国的な研究動向をふまえ,その解決のための基礎的調査研究を行ない、児童・生徒の学力・行動の質的な向上をはかるための学校経営ならびに学習指導の改善に寄与する。
2. 研究主題と内容
(1) 学カの向上をはかる学校経営改善に関する研究学校経営の組織・体制についての実情を明らかにするために,教授・学習組織・運営組織・現職研修組織等の機構のあり方とその相互作用による具体的な活動を究明する。
○方法 調査資料分析に基づく研究 ○対象 小学校・中学校
(2) 児童・生徒の学習能力の発達に関する研究学習の過程において,児童・生徒の特性に応ずる能カを指導方法の改善によって開発するために,教育理論と学校における実際的研究の両面から充実改善し,学習指導技術の向上に寄与する基礎資料とする。
○方法 実験校におげる研究,理論と実践の関連研究 ○対象 小学校・中学校
(3) 福島県診断標準学力検査問題の研究
診断的性格を帯ぴた福島県標準学カ検査問題を再検討し,県内における小・中学校の教科指導の実態や児童・生徒の現有学力をは握して,教科課程の編成や指導方法の改善に関する基礎資料を得る。
○対象 小学校3こ学年 ○教科 2教科
(4) 教育相談に関する研究
当センターにおける教育相談のケースおよび学校における実態をは握し,問題点の分析検討・診断・治療のあり方を研究し,本県における教育相談の推進をはかる。
○方法 事例の分析による研究資料の作成 ○対象 小・中・高校
(5) 学習指導の改善に関する研究
学習指導の理論的研究と現場におげる学習指導の最適化をはかり,その改善に寄与するための基礎的な研究を行なう。
○方法 理論と実践の研究、学校における授業研究 ○対象 主として教科における学習指導小・中・高校
◇教育相談
1. 方針
児童・生徒の教育上の問題について,学校または親からの相談に基づき,専門家の臨床心理学その他の科学的理論や方法(遊戯・観察など)によって,治療・矯正・指導を行ない,解決への援助をはかる。
2. 内容
(1) 知能・学業についての相談
(2) 性格・行動についての相談
(3) 進路・適性についての相談
(4) 身体や神経に関する相談
(5) 子どもの教育全般についての相談
(6) 心理テスト研究の相談3. 方法
(1) 相談の申込みは予約制とし,来所または電話・書信で申込み,面接目を指定して行なう。 (2) 遠隔地の場合は電話・書信による相談にも応じる。
◇教育資料
1. 方針
教育に関する情報および資料の収集を行ない,これを整備・保管し,活用をはかるとともに,研究成果の普及および文献・資料のあっ旋,提供を行なって,学校や教職員の研究活動を援助する。
2. 内容
(1) 教育図書・教育資料の収集・整備
(2) 教育図書・教育資料の貸出し・複写サービス
(3) 研究物等の展示・紹介(所内展示室)
(4) 教育センター所報の発行(年5回)
(5) 研究報告書(紀要)の刊行