福島県教育センター所報ふくしま No.24(S50/1975.12) -018/026page

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 3.資料管理
 学校では,今後ますます,さまざまな形態の情報が入ってくる。それらの資料のもっている価値をじゆうぶんにひき出し,活用するには,能率的,効果的な管理が望まれる。

(1) 図書の管理

図書資料の管理について大切なことほ検索の手段である目録の整備である。

目録は,いうまでもなく,図書をさがすのに手がかりとなるもので,書架目録,著者目録,書名目録,分類目録,件名目録などがあり,―般にカード(図―1)形式が用いられる。

それら目録のうち学習活動を活発にするためには,とくに「件名目録」が必要である。

件名日録は,著者,書名などにこだわることなく,その資料をたやすく敏速に探索することができる長所をもつている。

たとえば,「石炭」についての参考資料を探したいときは,「せ」の見出しカードのところをひくと,これに関するカードが全部揃っているようにする。

なお,件名目録をつくるには,ある程度の専門的な技術を要するので,学校図書館研究協議会等で講習会を開催し,件名目録作成についての知識,技術を修得する機会をもつことが大切である。

図ー1
図ー1

(2)教育研究資料の管理

学校には,図書資料以外の研究資料がかなり流入されている。それらは教師の研究・研修活動にとって手がかりとなる大切な資料である。

ところが,それらは―般に市販きれず,入手,利用に困難が多い。このため計画的,組織的に管理・運営しなければならない。

しかし,現状では,流入された資料の価値により教頭,教科主任,図書館担当者など保管者が異なり分散し,そのうえ各担当者相互の関連がないのが実状といえよう。すくなくとも効果的な資料の活用をしようとするには,適切な組織がなされなければならない。すなわち学校経営全体のなかに正しく位置づけられた組織が望まれる。

○ 目 録

研究報告書,実践記録などの教育研究資料は種類が多い。その研究論文がいつ,なにに掲載されていたかを知るために管理を適切にし,検索を合理的,能率的にしなければ,効果的な活用がはかられない。

このために図書と同様,分類(N.D.C.分類法か学校独自の分類により)し書架に配列する。また目録は利用の実態をふまえ,―般にカード目録を用いる。これには,

 ・分類番号別に並べ,その件別にさがすのに役だつ「件名目録」
 ・著者をアイウエオ順に並べ,その著者の論文出典所在をさがすのに役だつ「著者目録」

などがある。

また,その年度の件名目録を冊子にし,配付することは利用者の活用を促進することに役立つであろう。

件名目録(図―2)は,論文名や記事などの著者や題名(主題),できればその要約1)を記入し,論文そのものがさがしだせるように,掲載資料名・巻数・号数・ベージ・発行年月などを記入し,さらに内容を表わす分類記号を与え配列する。

利用者は,件名カードから,問題解決に有利と思われる資料の所在を知り,とりだすのである。

図ー2
図ー2

1)カードの下にメモするか,抄録カードを裏に貼付する。

○検 索

検索とは,資料にあらかじめ,探し出す手がかりを与えておき必要に応じて,じこの手がかりによって,資料を選び出すことである。

このさがしだす手がかりによって,資料を選び出すことである。

このさがしだす手がかりとなるものをタームといい分類番号や,件名などがこれにあたる。

ただ論文の内容は一つだけのてがかりだけでよいというものではない。たとえば「教授・過程への教育機器を生かした評価活動の導入による効果と問題点」という論文があったとする。この論文は,

 ・教授,学習過程
 ・教育機器
 ・評価

という三つの観点から探せるようになっている必要がある。

このようなことから,検索の方法がいろいろ考えだ


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