福島県教育センター所報ふくしま No.25(S51/1976.2) -009/026page
No. HCIの
体積NaOH
の体積温度差 PH 電流値 1 0 20 340mA 2 5 20 2.8度 12.60 280 3 10 20 4.6 12048 240 4 15 20 5.9 12.19 180 5 20 20 7.0 7.19 160 6 25 20 6.7 1.24 270 7 30 20 6.0 0.90 360 8 35 20 5.3 0.73 420 表2 中和反応の時の温度差、PH、電流値PHは体積を140 にしてから測定した。
その他の条件は表1と同じである。表1と表2をグラフの書くと次のようになる。
TTT結果の解釈
1. PHの変化と指示薬の変色
の変化を直接示していると考えてよい。PHは7を中心にして,それより小さい数値は酸性を示し,大きな数値はアルカリ性を示している。酸とアルカリが過不足なく反応する出量点では,PHの値が3からl0位まで急激に変化している。これをPHジャンプと呼んでいる。 酸性を示す の数(濃度)が次第に減少してやがて正反対のアルカリ性を示す溶液に変化することから, の性質を打ちけしアルカリ性を示す粒子の存在を推察させることができる。そのような粒子を含む物質が塩基とよばれている。
PH計がない時は簡単に指示薬で行なう。その時指示薬の変色域の範囲がPHジャンプの範囲にあるものを使用しなければならない。強酸,強アルカリの中和は図I,図2のようになるが,強酸,弱アルカリの場合は,図3,弱酸,強アルカリの場合は図4のようになるので使用できる指示薬が異なってくる。
ー般には,図3の場合はMO(メチルオレンジ,変色域,赤3二一4・4黄)図4の場合はPP(フェノールフタレイン,変色域,無8,3〜10.0赤)が使われ,図l,図2の場合は,MO,PPいずれを使ってもよい。
3.温度変化の測定
と "から が生成するときの生成熟の為に温度上昇がおこる。仮想的な無限希釈溶液の反応では13.36Kcal/M の熱を出すが濃度が高くなると若干異なる。しかし,大体は―定値をとると考えてよい。最も多量に と が反応する細み合せのところで最大の温度変化を示す。(図lのB点)また,ABとBC間で同じ高さのところが, と とが同じ数だけ反応していることを示している。
図2においてBC間が低下していくのは,アルカリが―定量なので酸が増加しても申和する量は変化しないか