福島県教育センター所報ふくしま No.25(S51/1976.2) -012/026page

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また,学年の途中で他校へ転出した児童・生徒については,調査の対象からのぞいたので,各学年ごとに資料の得られた人数は,次の通りである。

学年 小1 小2 小3 小4 小5 小6
人数 203 203 203 203 203 203

学年 中1 中2 中3
人数 177 177 177

3.算数・数学の学力と国語,社会,理科,英語の学力との関連

まず,5教科の学力についてみる。算数・数学とそれぞれをのぞいた4教科(国語,社会,理科,英語)との学力の相関を調べてみる。次の表がそれである。

算数・数学と国語,社会,理科,英語の学力の相関係数

  国語 社会 理科 英語
小1 0.8004 0.7924 0.8020 /
小2 0.8300 0.8123 0.8149 /
小3 0.7927 0.7666 0.7790 /
小4 0.7180 0.7195 0.7449 /
小5 0.7714 0.7540 0.7070 /
小6 0.7624 0.7572 0.7706 /
中1 0.7400 0.7446 0.8240 0.7931
中2 0.7333 0.6955 0.8210 0.7874
中3 0.7434 0.7520 0.8758 0.8149

4教科ともその学力は,算数・数学の学力と相当に高い正の相関を示しており、これは,山田,松岡両氏の結果と類似しているが、両氏の相関よりは高くなっている。

基礎教科である国語と算数・数学では,学年が進むにしたがって相関が低くなっているのに対して,比較的広範囲にわたって応用的要素をもつ理科では,小学校6年から申学校にかけて相関が急に高くなり,中学校3年で最も相関の高い教科になっている。

社会は,4教科の中ではいちばん相関の低い教科であるが,算数・数学の学カと知能との相関係数が0.5〜0.8(バートの研究では0.55)であるということからみれば,相関の高い教科の―つといえる。

英語については,山田,松岡両氏の論文では「……少なくとも英語を理論を通して学ぶ限り,数学との相関はかなり高い。・・・・・近年,耳から学ぶ英語の教育がさかんになってきたので,今後若干は相関が低くなる ‥」と述べている。この調査対象の生徒は現行の学習指導要領にもとづいて,HearingやSpeakjngの面にも相当方を入れて学習してきているが,数学との相関係数は理科に次いで高い数値を示している。

算数・数学と国語,社会,理科,英語の学カの相関の変化

学力の相関の変化

4.算数・数学の学カと音楽,図工(美術),家庭 (技術・家庭),保健体育の学カとの関連

次に,残り4教科についてみる。前節と同じように算数・数学の学カと音楽,図工(美術),家庭(技術・家庭),保健体育の学カとの相関を各学年別に調べてみる。次の表がそれである。


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