福島県教育センター所報ふくしま No.25(S51/1976.2) -021/026page
ア 社会科・音楽科・家庭科
イ 研究協カ員 3名委嘱(3)福島県診断標準学カ検査問題の研究
1)福島県診断標準学カ検査の手引の作成
中学校第3学年月(4教科)2)検査報告書の作成
ア 申学校第1,第2,第3学年(合本)
イ 国語,社会,数学,理科,英語科3)小学校診断学カ検査問題の検討改善の実施
ア 小学校第4,第5,第6学年の国語科,算数科
イ 問題作成委員 18名委嘱(4)相談関係
H・F・D(人物画テスト)の研究。今後における 幼児の指導資料の―環として学齢前における心身の発 達に関する実態などをは握するために,幼児の人物画 を手がかりとして,知能・特性・器質障害などを調べ て指導のための資料を得るための研究を行なった。
2.教育相談の状況
昭和50年度における来談者延件数は,12月末現在で,357件になっている。相談事項の多い順からあげてみると, 1)登校拒否 2)集団不適応 3)知能発達の遅れ 4)夜尿 5)自閉的障害 6)その他となっている。
登校拒否治療のための登校拒否治療のための 来談数は図のとおりであるが,昭和46年から増加の傾向にある。登校拒否児の治療期間についての 質間が多いので簡単に述べておきたい。出教育センターとしては,最低3か月の治療が必要と考えている。再ぴ登校拒否を起こすことのないように子供の人格の変容を図り,親子関係の改善を図るにはこの程度の期間が必要である。また,最近幼児のことば遅れの相談が多くなっている。幼稚園に入園する時になって,子供のことばの異常に気づくようである。テレビの視聴だけに偏し,親子の対話の少ない躾に問題がある。母親が子供と―緒に遊んだり,お話をきかせてやったりするこどによって,ことばの発達が促進され,さらに,よい性格が形成されることを再考して躾をすべきである。
3.教育資料の整備および普及の状況
本年度は,購入ならびに教育機関や研究学校等からの供与により,図書840冊,紀要・研究報告書等850冊の増加となり,それぞれ15,200の冊と10,870冊の蔵書となった。目録も作成し活用の便をはかっている。
資料の提供・あっ旋については,研究所連盟等の研究文献,新刊参考図書等を申心にあっ旋につとめた。
所報については,予定どおり年間5回発行し,研究成果や教育活動の参考資料の提供につとめた。
研修部
学校経営講座(A)
この講座は,小・中学校および高校の教頭30名を対象に,年間3期,12日間にわたって実施したものである。
学校経営の合理化,効率化をはかるための講義のほか自校のかかえている課題の解明研究に取り組んだ。この研究は,教育研究法にもとづく調査や観察をもとに,日日の実践を通して明らかにするもので,その成果は「研究報告書」としてまとめ,発表することができた。
学校経営講座(B)
小・中学校の中堅教員27名の先生方を対象に実施。年間3期,12日間にわたり,各人がそれぞれのテーマにもとづいて研究をすすめ,研究報告書としてまとめた。研究主題は「学年学級経営」,「校内研修計画と運営」が大部分であったが,各学校の抱える問題を基礎に,充実した内容で,今後の学校経営改善のために,大いに活用しうる資料として貴重なものとなった。
教育研究法講座
年間4期,20日間の長期研修で,小・中学校の中堅教員を対象に教育研究法・授業分析等の専門的識見を高めることを目的として実施するもので,従来の地域指導者講座にかわって,本年度から新設された講座である。
研修内容・方法は,教育研究の方法論を中心に,指導法の改善のための教育研究を各自が日常の教育実践上の諸問題から研究主題を設定し,年間継続して研究する。
小学校教育工学講座
本年度は,とくに次の3点を配慮して実施した。
1.内容をしぼり,重点的な研修をする。2.実習・演習の時間をできるだけ多くする。3.学校の設備状況や参加者の経験に応じた研修ができるようにする。
実際には,授業のシステム化について,演習も加えて1日通して実施し,教育機器についても,コースに分かれて,各自の計画にもとづいて1日通して実習した。
小学校国語講座
国語科教育について研修し,指導方を高めることを目的とするこの講座には,別名の先生方が参加された。教材分析と教材研究では「ごんぎつね」,「スーホの白い馬」をとりあげ,時間が足りないぐらいグループ討議をし,さらにラジオ福島佐藤先生の「朗読」,棚倉小,斎藤先生の「詩の指導」など異色の講義をきき,最後に福大・村上先生の「読み方と作文」・でまとめ成果をあげた。