福島県教育センター所報ふくしま No.26(S51/1976.6) -021/034page

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い。

3. 研修生の決定について

  1.  研修生は,学校長およぴ教育事務所長の推薦に基づき,教育センター所長が決定するわけであるが,各校に配布された「教育センター事業計画表」および「研修講座一覧表」等により,学校および個人の積極的な希望を,学校長および地教委,教育事務所に申し出る。その結果,小・中学校にあっては各教育事務所ごとに配当された人員内に調整して推薦する。(高校は学校長の推薦による)
  2.  昭和51年度の研修生は,49,50年度の受講者を除くものとする。
  3.  昭和50年度に受講予定だったが,病気等によって「取り消し」となった者を優先的に推薦する。
  4.  昭和50年度の講座中,国労,動労のストのため中止となった講座に推薦されていた者を優先的に推薦する。
  5.  小学校は全教科担当というたてまえから,研究教科にこだわらず推薦する。
  6.  中学校の講座には,免許外教科担当者も積極的に推薦する。
  7.  小学校の音楽・図工講座は,昭和49年度から5か年計画のものであり,51年度はその第3年次に当たるものである。
  8.  中・高等学校の数学講座は,「数学現代化講座」を合わせたものであり,51年度は5か年計画の第4年次に当るので,未受講者を優先的に推薦する。
  9.  中学校の音楽講座は,文部省指定の「日本の音楽」の3か年計画で,50年度で一応終了してはいるが,未受講者が107名もいるので,それらの方を優先的に推薦する。
  10.  小学校の「理科講座」,「理科移動講座」,「理科教材製作講座」には,同一人が受講することのないよう調整して推薦する。
  11. 「教育相談講座」には,次の点を特に考慮して推薦する。
    1. 特殊学級担当者を除く。
    2. 養護教諭(助教諭)も推薦の中に含む。
    3. 若手や女教師の積極的な受講を望む。

4. 全員宿泊について

 初めて教育センターの研修に参加される方々は,「全員宿泊」ということについて危惧の念を持っておられるが,研修が終ってお帰りになるときには,異口同音に「全員宿泊がよかった」と述懐され,記録にもとどめていかれる。その理由の代表的なものとしては,

  1. 毎目入浴ができ,時間的余裕がたっぷりあること。
  2. 外出も可能であること。
  3. 他地区の方々と同宿(県北・県中・県南・浜・会津の各ブロックから1名ずつ4名が同室)することにより,各地区との情報交換が図られ,安閑としていられない気になること。
  4. 他地区の方々と親睦が図られ,お友達になれること。
  5. 研修期間中の課題はもちろん,ふだん抱いていた問題点,疑問点などが,全員宿泊というなかで解決ができること。
  6. 宿泊従事者,賄婦さんや清掃のおばさん方,所員の方々の真撃な勤務態度,ていねいなことば遣い,親味のお世話ぶりに接し,教職員としてこれまでの自己を反省するとともに,今後どうあるべきか深く考えさせられること。

等々がある。

 教職員はややもすれば限られた社会の中で生活するため,視野が狭くなったり,「先生」という思いあがった考えに陥ち入りがちだったりしがちなものである。そうしたとき,いっとき多忙な勤務から離れ,多くの方々と宿泊を共にし,冷静に自分というものを見つめるのも決して無駄なことではあるまい。それが6.のような形となって自己批判がなされるのではあるまいか。これこそ前にも述べた通り,全員宿泊による人間的研修の一つであろう。

研究・相談部

◇研 究 事 業

1. 方 針

 学校における教育実践上の問題を,全国的な研究の動向をふまえて,その解決のための基礎研究を行い,本県が当面する教育の課題解決のための基礎資料とする。特に児童・生徒の学力や行動の質的な向上を図るために,学校経営,学習指導,及び生徒指導の改善に寄与するもので,主な事業は次の通りである。

2. 学校経営の改善に関する研究

(1) ねらい

 児童・生徒のよりよい学習の成立をはかるため,学習におけるレデネスと形成評価を重視する授業の充実方策を考え,教育課程改善に対する基礎資料とする。

(2) 内 容

  1. レデネスの強化
  2. 学習指導における教材の重点化
  3. 行動目標作成の観点とその構造化の検討

(3) 方 法

 実験協力校において実験群を抽出し実験研究を行う。

3. 児童・生徒の学習能カの発達に関する研究

(1) ねらい

 授業そのものを子どもサイドに立って考え,子どもの潜在能力を伸ぱしながら,よりよい学習ゴール達成


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