福島県教育センター所報ふくしま No.28(S51/1976.10) -006/026page

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 4.フェライト式サーモスタットの試作品

写真 フェライト式サーモスタットの試作品

 写真は,その試作品を示したものである。最上部の大きな器は,炊飯器の鍋に相当するものであり,アルマイト製の食器で代用した。放熱による熱効率から考えると,なるべく小形のものを選ぶようにすべきだろう。

 なお,磁石を吸着させるため,食器中に亜鉛鉄板片(20×20mm)を入れる必要がある。

 5.試作品のしくみ

図−1 図−1

 図−1は,鍋用食器を除いた部分のしくみで,1(丸囲み数字)木台から,16(丸囲み数字)電源用差込みプラグまでと,その回路図である。

 1(丸囲み数字) 木台 各部を安定して支え,しっかり取り付けるために,厚さ1mm,幅120mm,長さ200mm,(以下,単位のmmは省略し,厚さ×幅×長さ等で示す。)の大きさとし,ラワン材を使用して製作する。

 2(丸囲み数字) 側板 左右2枚必要であり,その大きさは,6×30×70である。ヒーター台,断熱板,絶縁板などを取り付けるところであり,右側板には,パイロットランプとスイッチ片を固定する。

 3(丸囲み数字) 断熱板 石綿を6×62の寸法に切断し,中央部より折り曲げ,二重にして側板上に取り付け,ヒーター台と断熱する。

 4(丸囲み数字) ヒーター台 亜鉛鉄板(厚さ0.3−0.6)を図−2のように製作し,その上に4(丸囲み数字)〜8(丸囲み数字)をのせ,側板に固定する。中央部を切り抜いてあるのは,磁石が食器底に脱着する際支障のないようにするためである。

図−2 図−2

 5(丸囲み数字) 断熱板 石綿を図−3のように コの字形 に切断し,絶縁板とヒーター台の間に入れ,熱が下部に伝導するのを防止する。

図−3 図−3

 6(丸囲み数字) 絶縁板 雲母板を5(丸囲み数字)と同じく2枚つくり,ヒーター上下に取り付ける,ヒーターは,はんだごて用のものを使用するので,付属している雲母板も利用するようにする。

 7(丸囲み数字) ヒーター はんだごて用ヒーターAClOOV,150Wを使用する。ヒーターが2枚になっているから,一方を1.5回程解し,左右に分けて取り付ける。導線に絶縁用磁器パイプがはめ込んであるが,安全を期す意味から,絶縁用チューブ(直径4)をさらにかぷせるようにする。

 8(丸囲み数字) 絶縁板 6(丸囲み数字)と同じなので省略する。

 9(丸囲み数字) 磁石保持金具

図−4 図−4

 図−4は,サーモスタット用磁石保持金具の展開図である。亜鉛鉄板で製作し,右端を連動棒にはんだ付けし


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