福島県教育センター所報ふくしま No.28(S51/1976.10) -022/026page

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(2) 問題点

 1 グループ編成にあたって,生徒間の人間関係を全く無視しての実験であったが,グループ活動の場合,グループ編成にあたって人間関係を考慮すべきかどうか疑問が残った。

 2 等質グループと異質グループが同じ教室の中にあったことがdataに影響しなかったか,特に2人ずつのグループにおいて全く異質の場合に,グループとしての機能を果し得ない場合があったように思われる。

 3 教材によって,グループ学習の必要性の問題があるように感じた。

  一応思考場面という限定をしたが,学習活動で思考を必要とする場面,必要としない場面の明確な区分が可能かとどうか。

 したがって,どこに「必要性を求めるか」ということも大きな研究課題になると思われる。

6 参考文献

 ・ 講座 教育のシステム化 3   明治図書

 ・ 分析的授業モデル       明治図書

 ・ 教育研究法序説   福島県教育センター

 ・ 教育研究の実践   福島県教育センター

 ・ 数学教授法     新評論


県立高校生のコンピュータ実習から

ミニコンピュータ導入校の教育センターでの実習について

県立喜多方商業高等学校 事務科 3学年 横 山  優

 6月22日,雨,コーディング用紙を大事に抱え,教育センターへと向かった。清潔そうな各部屋。我が家とは比べものにならない程の設備の良さに,私達一同びっくり。特に感心したのは,OMRでした。ここのOMRを利用した人は,我が校のOMRなんて遅すぎてびっくりするでしょう。そして,高率に出力できるラインプリンタ,カード,テープ,マークカードの3種類で入力できる設備はうらやましい程整っていました。我が校にもこれだけの設備が整っていれば,順番待ちが短い時間で済むのでしようか。また,教育センターでの実習は,電子計算機の認識を深めることができました。

 それにもまして,電子計算機を鮮やかにあやつる人達のテキパキと気のきいた動作は,これから実社会に出る私達も,身につけなければならないものなのでしよう。

 結果の方は散々なもので8回目にやっと完成しました。この時の感激は今も忘れることができません。終了時間10分前,もう半分泣きべそ顔で「出なかったらどうしよう。」と,祈る気持ちでした。いくら直しても同じミスばかり6回,時間は迫って来る。マークカードがつくづくいやになりました。根気のない私にとっては良い教訓でした。が,いくら設備がよっても利用する人の技術が悪くては,電子計算機をうまく生かせない事がよくわかりました。


コンピュータの実習を顧みて

県立郡山工業高等学校電子科 3学年 佐 藤  隆

 情報化社会へと巣立って行く私達にとって,数回にわたる教育センターでのコンピュータ実習は貴重な体験であったと思います。

 自分で組んだプログラムによって,コンピュータを自由自在に働かせ,数学的解析,数表作成,数値のならべかえ,配列の問題など,基礎的な学習を行ないました。

 しかし,そのプログラムにエラーがあると,それを修正し,何度も何度も働かしてみるのですが,なかなか自分の思ったように働いてくれない時もあります。昼食をとる時間がおしくて夢中でやります。そんな苦労の末自分の思ったとうりの結果が出た時の嬉しさは,なににもたとえようがないくらいです。そうした実習は,私達に,一つのことを最後までやり通すという,ねばり強さを植付けさせてくれました。

 残念なことに私達の学校には,コンピュータ設備がありません。したがって,コンピュータについての専門的な技術を身に付けたり,忍耐力る養ったりする械会が多くとれません。その意味でも,センターにおけるコンピュータ実習は,私達技術者を目標とする生徒にとって,重要かつ貴重な経験となるにちがいありません。

「教育のある人間」とは
「学校を出てからあとで,自らを教育できる人間」である。        (エリオット)

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