福島県教育センター所報ふくしま No.30(S52/1977.2) -012/026page
<学校経営講座(B)研究報告>
共同研究の効果的運営
白河市立白河第一小学校 白 坂 昇
1.研究の趣旨
本校は昭和42年以降連続授業公開を行い自主的研究を続けているが,特に昭和48,49年度は算数科の文部省指定を受け,「統合的発展的な考え方を育てる指導法の研究」を推進して来た。この過程で教師の研究意欲は増し,児童には追究学習が定着しているように思われる。これらを基礎に本年度は「学習意欲を育てる授業の組織」を学校の研究主題とし,この具体化を国語科,算数科の二教科にしぼって研究を推進して来た。
この実践の中で私たちは常に次のことを確認して来た「伸びつつあるものが真に人を尊びくことができる。真に人を導びくためにわれわれは伸びなくてはならない」この成長の糧となるのが,ひたむきに子どもを想い,学級を思う教師われの心情である。学校は組織体である。意志決定の第一段階は個人であることはゆるぎない事実であるが,第二段階はチームワークである。このチームワークなしに教育活動は生きてこない。お互いのコミニュケーションが何より大切である。そこで,職員間新聞を発行し,(1)学校経営の全体構想や,(2)研究課題の持つ意味,(3)研究推進の方法など各職員によく理解される方法を構ずるならば,教師の共通理解や共感,相互理解の場を設定することができ,共同研究が効果的に運営できるものと考え主題を設定した。
2.見とおし
(1)学校の研究主題の設定が全教師にとって共通の関心事であり,かつ必要性の高いものになっていれば研究が効果的に行われるであろう。
(2)研究組織や運営を明確にし,共通理解を深めるようコミニュケーションをはかれば,研究意欲を高めることができるであろう。
3.研究の対象と方法
(1)対象 本校職員23名(学年主任6名,学級担任17名)
(2)調査方法
-1- 第一次調査 問題点把握のために,学年主任(質問紙法,自由記述法)と学級担任(質問紙法,選択紙法)の二面から行う。
-2- 第二次調査 (質問紙法)学年主任,学級担任の区別なしに行い研究をまとめる。
(3)研究の手順
-1- 研究構想の樹立 6月
-2- 問題点把握のための調査 7月
-3- 問題点の分析 7月
-4- 実践研究 6月〜11月
-5- 実践結果の分析と考察 10月
-6- 研究のまとめ 11月〜2月
4.研究結果の考察
本校の校内研究の計画は4月に次のように確認されている。
研究主題の位置づけを次のように確認している。