福島県教育センター所報ふくしま No.31(S52/1977.6) -003/033page
(3)整理
1. 試写し,検討する。
2. TPフレームなどを利用し整理する。(TP例)
2. 写真法によるTP作り。
複写法の簡便性に対して,TP化するのにやや技術を伴うが,制作指導,作業風景,作品など多くの写真を撮影し必要な個所を自由に拡大,縮少して児童生徒に提示することができ,授業の効率をあげることができると思う。
<利点>
・ プロセスを児童生徒にあらかじめ提示し,制作指導の各時間ごとの到達を示すことにより,児童生徒は全体の中での位置づけを確認することができ,制作のめあてを知ることができる。 (学習のめあての確認)
・ 同学年での実際の制作風景などを見ることにより,親近感を覚え,制作意欲を高めることができる。 (動機づけ)
・ スライド映写のように暗室による必要もなく,制作中でも児童生徒に自由にTPを使用させ,自己の制作を確認することができる。 (制作の確認)
・ 2枚以上のシートを指導の展開に合わせて合成し,または分解して,指導内容を深めることができる。 (指導の強化)
<問題点>
・写真技術や暗室施設が必要である。
・TPのカラー化がむずかしい。(1) 準備するもの
1. TP化するネガフィルム(モノクローム)。
(鮮明なネガフィルムであることが望ましい)
2. TP用リスフィルム。
ア. フジフィム
フジグラフ,プロジェクションフィルム
特徴:ハーフトーンなどの必要な普通写真用に適している。
厚さ:PT 075,PT 1OO,PT 175など。
サイズ:25.2p×20.1cm
イ. さくら(小西六写真工業)
さくらリスフィルムOS140A
特徴:文字や線画に適している。
サイズ:25.4p×30.5p,16.5p×21.6cm
3. 引伸し機
4. 現像液などの薬品類(2) 作業
2. 写真の拡大,または縮少。
1. 写真,ネガフィルムの整理と確認
(写真とネガフィルム)
(写真の現像焼付けと同じ過程)
3. リスフィルム露光。約10秒。
4. 露光後のフィルムの処理。
一度にたくさんのフィルムを現像する場合,フィルムが重なリ,密着してそれぞれの液が十分に付かないことがあるので注意すること。