福島県教育センター所報ふくしま No.31(S52/1977.6) -008/033page
学習目標の明確化による授業の充実
学習指導に関する実態と考察
研究・相談部 笠 間 富 久
昭和51年10月6日発表した教育課程審議会の「審議のまとめ一教育課程の基準の改善について」の中でも強調されているように,人間性豊かな児童生徒を育て,ゆとりのある,しかも充実した学校生活を送るようにするためには,各学校においてゆとりのある教育課程を編成しなければならない。指導内容について,近年来より児童生徒の実態を考慮し,教科の目標及ぴ内容の趣旨を逸脱しない範囲内で学習目標の重点化と,内容の精選化が要求されているのもそのゆえんである。
しかし,学校で毎目行われている授業についての現状は,児童生徒の実態を科学的にとらえ,指導の目標・内容か精選され,具体化され,しかもそれらが教師と児童生徒の相互の理解の上に立って進められているのであるか,学習するに当って事前に児童生徒のレディネスをは握しているか,学習目標を行動目標化しているか,授業における評価はどのようなものであるのか。本調査は,これらの実態をは握し,学力向上を志向した授業改善を図ることを目的として実施したものである。
1 調査の方法
A 実施月目 昭和51年4月中旬
B 調査対象 県下小・中学校(分校を除く)
C 調査方法 質問紙法
D 回答数 小学校444校(78%)
教員数 5,013名
A地区 81校
B地区 256校
C地区 107校
中学校199校 (76%)
教員致 3,511.名
A地区 58校
B地区 96校
C地区 47校
2 調査結果及ぴ分析
1〔レディネス調査について〕
質 間 あなたの学校では昨年度教科指導に
ついてレディネスを調査されましたか
ア 実施した イ 実施しない
<結果の集許>
質 間 レディネス調査後,どんな処置を
なん人の先生がとりましたか
ア 必ず補教をした
イ 補教をしたときもあった
ウ 補教しなかった