福島県教育センター所報ふくしま No.32(S52/1977.8) -012/033page

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下表は誤りの種類である。

誤りの種類
誤りの種類 内容
1.誤字
(transcription error)
特定のけたにおける表示の誤り 正 123456
誤 12 456
2.転倒
(transposition error)
左右の数字がいれかわった誤り 正 123456
誤 123 46
3.ダブル転倒(double transposition error) 一けた間隔をおいて左右の数字がいれかわった誤り 正 123456
誤 12
4.ランダム
(random error)
上の誤りが重なったもの 正 123456
誤 1

(2) 「チェックディジット」という方法がある。
 これは検査用の孔をつけ加える方法である。

 これは基本コードにウェイトをかけることからはじめる。

基本コード
3年
3組
女子
進学希望

 上記,基本コードに「チエックディジット」を適当してみる。

計算の手順
1.基本コードの各けたに重みづけをするための乗数(ウエイト)をきめる。 基本コード 3 3 2 6
ウエイト   1 2 1 2
2.各けたごとにかけあわせる。 3 3 2 6
××××
1 2 1 2
−−−−
3 6 2 12
3.積の和を求める。(このとき2ケタの数字は1ケタづつに分けて加える) 3+6+2+ 1+2 =14
4.求めた和を10(または11)という係数で割り余りを求める。 14÷10=1……余り4
5.係数から余りを引き,これをチェックディジットとみる。 10−4=6
6.基本コードの末尾にチェックディジットをつける。 3 3 2 6 6

すなわち,(3,3,2,6)のコードを検査するとき,最後の6の針金がこの検定孔を貫通すれば,そのコードは正しいという結果になる。

 さて,お勘定場は出口にあるがマーケットにとっては「お金」の受付けである。また,どの商品がどの位い売れたかは「支入部」にとっては情報の受付けであろう。

 そして項目がふえればその度にコード変換・追加が行われていくことであろう。

 そうなると「行事の受付係」のようにここでも店内の手続きを円滑かっ効率的であるようにコード化を整理しなければなるまい。

 すなわち,思い付きでコード化を実施することをさけ合理的手段を選ぶようになろう。

 今日,そのために下記のような「コードの種類」が紹介されている。

コードの種類と目的
コードの種類と目的

 1 順番コード
   項目に頭から一連番号を割りつけたようなもの
 2 区分コード
   項目をあらかじめいくつかのブロックに分け,
   それぞれのブロックの中で順番コードをつける。
 3 十進コード
    図書分類のように細かい分類の階層(下位数)
   とそうでない部分による構成で出来ている。
 4 けた別コード
   部,課,係のように階層をもったブロックにわ
   けて,数あるレベルをもうけて分ける。
 5 表意コード
    「EW-30-W 30pの扇風機」
   のような表示による。
 6 数字式文字コード
    (あまり用いられなくなった。)

・ ・ ・

 電算機時代は,このコード化が活発に進められている。このコード化による情報の処理は,コンピュータという受付係にとってはまことに具合のよい手続記号なのである。コードさえあれば,コード表示された要素の範囲をもって,どしどし受付けた分類,集計などの申込み手続き処理をすませてしまう。

 したがって,現今を「コンピェータ杜会」というならばあるいはコード化処理を実務にみるならば,このコード化の誤りが,まさに大きた影響を全体におよぼすものであるから,「受付け」の時点で,コードの点検をおろそかには出来ず,コード化に対しては不注意であってはならないのである。


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