福島県教育センター所報ふくしま No.33(S52/1977.10) -013/026page

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 図3

図3

(2)  用紙を2つに折り曲げ,軌道曲線が重さなったか確かめ,折り線と軌道の交点をPP′とし,文字 の中点をC(軌道の中心),Cを通りPP′に直交する軸QQ′を引く。
問1  火星軌道は円であるか,楕円であるか。
楕円の形(つぶれ具合)を示めすのに離心率eを用いる。
楕円の長半径文字 をa,短半径文字 をbとすると
 数式 で求められる。
問2  文字 (公転半径)の長さを天文単位で表わせ。
問3  作図から火星軌道の離心率を求めよ。また,教科書の値と比較せよ。
 
4  ケプラーの第2法則の実習
 
目標
作図した火星軌道から,火星は一定の速さで運動していると言えるか。この事を調べるにはどのような方法で調べれぱよいか。
太陽と火星間の距離と速さ(火星が1日に動く角度)との関係を調べる。
実習II
下の表の空欄に表IIのデータと火星軌道の作図から,それぞれの値を求めよ。
実習IIの表
考察
上の表より,太陽と火星の距離と速さとの間にどのような関係があるか。
実習III
実習Iから遠日点付近では公転速度は小さく,近日点付近では公転速度が大きくなっていることがわかったが,量的に調べる方法はなかろうか。
(1) 遠日点附近での△SM 7 8 の面積と近日点附近の△SM 4 5  の面積を正方眼の数で求めよ。
(不完全な方眼は2つを1つとしてかぞえる)
(2) 実習2で求めたθ,γの値を用いて,△SM 7 8 △SM 4 5 の面積から,動径が1日にえがく面積を求めよ。
 
表
考察
1日に動経がえがく面積(速度面積)は,近日点附近と遠日点附近でどうか,また,他の場所ではどうか。
考察II
考察Iより,面積速度はどこでも一定であると言えるか。
 
5  ケプラーの第3法則の実習
 
目標
太陽を中心とする惑星の公転運動や,地球の周りを廻わる月や人工衛星の公転運動において,公転半径と公転周期の間にどのような関係があるか探究し,また,ケプラーの第3法則が成り立つ事をデータから確かめる。
準備
正方眼用紙 人工衛星資料 惑星の軌道資料
実習IV
正方眼紙を用いて,惑星の軌道資料(教科書),表IIIのデータで各惑星の衛星の公転半径(横軸)と公転周期(縦軸)をプロットせよ。
 
   表III
表III
考察I
公転半径と公転周期の間に何か規則性が発見できたかまた,各惑星の衛星はそれぞれ曲線上に並んでいる。それは何によるのか考えよう。
実習V
ケプラーの第1法則の実習で求めた火星の公転半径と公転周期の値をケプラーの第3法則に代入せよ。

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