福島県教育センター所報ふくしま No.33(S52/1977.10) -016/026page

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 校内研修の実態をつかみ,問題点を明らかにするため,見とおしの中にあげた,次の点から質問紙選択法と自由記述により調査をした。
  • 研究主題の理解度をみることにより,共通理解と研究に対する意欲を探る。
  • 研究組織や運営についての調査をすることにより,よりよい研修活動ができるよう改善の資料にする。
  • ブロック研究,共同研修の進めかたを調べ,今後の研修の進めかたに生かす。

  •  
    ――第一次調査――
     
    (1) 研究主題の理解度を見るための調査
    1)  あなたは,あなたが所属しているブロックの研究主題について理解していますか。
     
    所属ブロックの研究主題についての理解度調査結果
     
     <考察>研究主題については,ほぼ理解されている。「半分程度は理解している。」を含めると,全員が理解しているととらえることができる。しかし,ブロックごとにみると,中学年では半分程度の理解が66%と多い。これは,だれかがやるであろうとの考えが強いため,人まかせの傾向があるからではないだろうか。
     本校の研究は,このブロック研究を主体として,共同研究に発展させようとするものであり,いわば中核的存在である。中学年では今後研究主題についての共通理解を図るような方策を考えていかなければならない。このことは,高学年ブロックにもあてはめることができる。
     
    2)  あなたは,全校の研究主題について理解していますか。
     
    全校の研究主題についての理解度調査結果
     
     <考察> この調査でも,1)と同じような結果がみられた。ブロックごとの研究主題の理解度より低くなっているのは,各自に直接関係がないと考えているせいであろう。まだよく理解していないと回答した者のうち,中学年が5名,全体では8名(20%)という結果は,1)で述べたこともあてはまるのではないか。今後研修を続けていくために,共通理解を得るための,計画的な研修を行ない,意欲づけを図る必要がある。
     
    (2) 研修組織の適否を見るための調査
     
    1)  あなたは,研究組織についてどう考えていますか。
     
    研修組織の適否を見るための調査結果
     
     <考察> ここでは,「現在のままでよい。」とする者が,80%(32名)と,ほとんどが現在の組織で研修を進めていくことを望んでいる。しかし「その他」のところで10%(4名)の者が,条件付で各係をもう少し細かにわけ,一人一役主義になることを望んでいるが,主任に人がいなければ現在のままでもよいとしている。
     この組織は,昨年度の反省をもとにして,改善された組織であるので,このような結果になったのであろう。この調査から,反省をもとに改善することの大切さがわかる。
     
    (3)研究活動や運営についての調査
     
    1)  あなたは,研究活動についてどのように考えていますか。
     
    研究活動についての調査結果
     
     <考察> この調査では,ほとんどの者が現在行なっているブロック研究の利点をあげ,賛成している。
     その理由として,だれもが気軽に発言でき,納得がいくまで話し合うことができるためといっている。全体研究がよいと回答した低学年については,ブロック研究で明らかにすべき問題をブロック全体の共通の問題としてとらえるための方法について配慮していかなければならない。
     
    2)  あなたは,全体研修の中の研究活動についてどのように考えていますか。
     
    全体研修の中の研究活動についての調査結果

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