福島県教育センター所報ふくしま No.33(S52/1977.10) -019/026page
<考察> 低,中,高学年と、一貫した指導法がわかり大変参考になったとする先生が,57.3%。ブロック内での深まりはあったが,全体としてはさほど参考にならなかったというのが35%となっている。これはブロック内では自由に発言でき,研究も深まったが,全体の中では時間もなく,話し合いがその授業だけに終始してしまって,直接自分の学年,学級の問題を解決するまでにはいたらなかったとしている。
――第二次調査の結果とまとめ――
この研究でわかったことは要約してみると 1) 校内研修の改善のために,授業研究を集約し,学年,ブロック,全校とそれぞれに,研究テーマの解決のために,授業の記録のとり方をくふうし同教材で深みのある研究ができたこと。 2) 現職研修として,比較的容易に解決できたのは,ブロック研究会,共同研究会など研究会を多く持つようにした形式的なことである。 3) 校内研修で,今年度は研究発表会という一つの目標があったため,時間的なゆとりがなくとも,各自の自主性によっておぎなわれたが,研究内容や,運営についてはまだまだ改善されなければならない問題が残されている。 4) 校内研修の効果を高めるには,研修時間のとりかたとともに,議題の焦点化,話し合いの方法等についての習熟の必要さと,短時間内で話し合いができるようにすること。 5) 小集団活動では自主的に研修に参加するが,それを共同研究に生かすようにすることのむずかしさ。 5. 研究のまとめと今後の問題
この研究は,ブロック研究の長所を,共同研究の中に生かし,現職研修を成功させようとしたのである。 (1) 校内研修におけるブロック研究については,ほとんどの先生方がその利点を認めている。それをいかに具体的に共同研修のなかに位置づけたらよいか,即ち,個人,学級の問題