福島県教育センター所報ふくしま No.34(S52/1977.12) -008/026page
精神薄弱養護学校における校内研修の一考察
白河市立白河第三小学校 三 品 胖 (前任校 県立西郷養護学校) 1. 研究の趣旨
本校は,精神薄弱の障害をもつ児童・生徒を対象とする養護学校で,三年めを迎えたぱかりの歴史の浅い学校である。在籍している児童・生徒の過半数が,重度精神薄弱,ないし重複の障害をもっている。
このような特別な障害をもった児童・生徒の指導にあたる教師にとっては,障害に応じた専門的な研修が,特に必要とされる。昭和50年度は,「一人一人を生かす指導はどうあるべきか。」をテーマに研修を行った。引続き昭和51年度は,さらに深めた「子どもの実態にあった統合・合科による授業のふさわしいあり方はどうあるべきか。」をテーマとして,共同研修を行っている。
この研修については,次のような点に問題があるのではないかと思われる。
(1) 特殊教育に関する専門的な知識が不足している。 (2) 研究テーマに対する共通理解がたりない。 (3) 研修に対して意欲がもりあがっていない。 (4) 研修活動を効果的に進めるための,計画が具体化されていない。 今回の研究では,専門的な研修を必要とする養護学校での校内研修のあり方について検討してみたい。校内研修の充実が,毎日の授業へ寄与するものであると考え,この主題を設定した。
2. 見通し
研修に対する意識調査をもとに,問題点をあきらかにしていけば,校内研修を効果的にするための,改善策が見い出せるであろう。
3. 研究の方法と対象
(1) 研究の方法及び手順 1) 研究構想の樹立 2) 文献研究 3) 校内研修に関する意織調査 研修計画・運営に関する意識調査 4) 分析及び改善策の樹立 (2) 調査対象 本校職員20名
(表1) 特殊教育経験,平均3.7年 4. 研究の概要と考察
(1) 校内研修に関する意識調査