福島県教育センター所報ふくしま No.37(S53/1978.8) -020/030page
好む,骨炭,元年 3 カード取り競争をする。 ・カード」の配列
・ゲーム
・この漢字は多いとか,いろいろという意味がありました。何という漢字ですか。
・フルトンは( )を発明しました。
・12画の漢字で……はじめるという意味がありました。
・布でまわりをおおう意味で( )の字があるね。
・わたしはふねの指揮者です。
・幕を使った字でほかの熟語にどんなものがあったか。
・漢字カードをグループごとに準備させる。 ・取る機会を多くするために,カードは2枚ずつ用意する。
・問題は教師が中心になって与える。
・漢字練習表に書いたものを中心に出題する。
・ゲームが終わったら各グループの上位入賞者をたたえ,今後のはげましを与える。
4 書き取り練習をする。 ・指名されたものは黒板に書き,他の子どもはノートに書く。 ・ヒントを与え,自信を持たせるようにする。
5 学習のまとめと次時の予告をする。 ・漢字練習の足りないことがらを補わせる。 5.尺度の設定
仮説を実証するにあたり,前述の授業を行ったり,次の観点から子どもの変容をみつめ,事後テストの正答率,は持率を分析し,考察を加えて仮説の有効性をみることにする。
ア 事前テスト,事後テストは同―問題とし,一定期間後の定着をみるための問題はテストに用いられた漢字を発展的にあつかう。
イ 事前テスト,事後テストに用いる漢字は新出漢字を使った熟語(自 己 , 幕 府, 蒸 気,指 揮 , 骨 ,通 訳 ,死 亡 , 諸 国, 就 任, 創 刊)とし,その正答率をみる。
ウ は持テストの問題の内容は,事後テストの順序を変えて,用法を別にしてみる。
(2)検証と考察
1.授業の考察
ア 漢字指導について
これまでの漢字指導では,指導計画の初めで取り上げた漢字ひとり調べの段階で得た読み方,書き方,音訓読み,用法等が文章の読解を通じて確かなものとして身についたかどうか,効果を確かめないままに終わっていた。
検証授業では,読み方,書き方ばかりでなく,漢字の持つ意義や用法をさらに確かなものにするために視覚にうったえたり,ゲームを取り入れることによって応用方をつけさせることにカ点をおいたことは効果があった。
イ ひとり調べについて
説明文・伝記文のような教材では授業例のような方法で進めることが多い。子どもはひとり調べにはなれており,能カのある子どもは家庭でもやってくる。このような子どもは机間巡視の折にノートをみてやったりした。漢字練習表にはみんなが本気になって取り組み,意欲がみられたし,OHPを利用して視覚からとらえさせたりすることも学習に役立った。
ウ 漢字カード取り競争について
興味を引きつけることにより,子どもの学習意欲を高めることができた。子どもがカードをよく見たり,話を聞いて判断したり,時には発表したり,集中的に学習を進めることによって学習に積極的に参加する姿がみられるようになった。
※ 子どもの授業に対する感想
ア)覚え易かったので楽しく学習できた。
イ)熟語さがしをもっとやりたかった。
ウ)字典づくりはおもしろくできた。
エ)何度も練習したり,使わなければ覚えにくいことがわかった。
オ)覚えるには短文づくりをした方がよい,などの反応があった。これらの反応からもわかるように,「はやく」