福島県教育センター所報ふくしま No.38(S53/1978.10) -009/030page
に加熱し砂糖42・5g(25%)を7Occの水で溶かしながらなべに入れる。(2)と同様に加熱し170gになったら型3個に5Occずつ入れて(1)と同―条件で凝固させる。
(4)寒天1.8g(1%)に水130ccを加えて(2)と同様に加熱し砂糖72g(40%)を8Occの水で溶かしながらなべに入れる。(2)と同様に加熱して仕上がり180gとし,型3個に50ccずつ入れて(1)と同―条件で凝固させる。
(5)カードメーターでそれぞれの寒天ゼリー強度を測定する。
結果とまとめ
ゼり―強度は砂糖濃度0%が14.1g,15%のものが17.8g,25%のものが24.3%と砂糖濃度が高くな るほど固くなる。果汁かんなどの場合は砂糖濃度が20〜25%ぐらいが適当である。
実験2. 寒天寄せの分離
目的 水ようかん,あわ雪かんをじょうずにつくる要領を知る。
用具 ―般調理器具,ビーカー(100m)10個,泡立器1,シりンダー1,温度計1,はかり1
材料 寒天4.5g,砂糖145g,生あん80g,卵白1個
方法
A 水ようかんの場合
粉末寒天2g,水 48Occ,砂糖 100g,生あん 80g(1)寒天2gを重量を測っておいたなべに入れ,水480ccを加えて10分おく。
なべを火にかけ寒天を溶かす。溶けたら砂糖100gと生あん80gを加えて木じゃくしでよく混ぜ,
内容量が400gになったら80℃,60℃,5O℃,40℃,30℃の各温度のとき60ccずつビーカーに流し固める。B あわ雪かんの場合
粉末寒天2,5g,水 250cc,砂糖 45g,卵白 25g(1)寒天2.5gを測っておいたなべに入れ,水 250gを加えて10分おく。
(2)砂糖を45g測っておき,卵白1個分をかたく泡立てておく。
(3)なべを火にかけ,寒天が溶けたら砂糖を入れ加熱を続けて内容量が仕上がり重量
―卵白量(250g-25g=225g)になったら火からおろす。(4)泡立てた卵白に寒天液を混ぜ,木じやくしでかき混ぜながら,70℃,60℃,5O℃,40℃,
30℃の各温度のとき,ビーカーに5Occずつ流し固める。結果とまとめ
写真1でみられるように温度が高いほど,比重の重いあんが下に沈み,寒天液との分離がはっきりしている。40℃以下になると寒天液の凝固がはじまり,粘性もまして,寒天液とあんが均―に混じりあっている。しかし30℃と温度が低くなると流す前に凝固し,表面がなめらかにならない。分離させず,表面をなめらかにきれいに仕上げるには40℃が適温である。あんにかぎらず比重の重いもの,たとえば果物などを寄せる場合も同じ要領ですると均―に果物を寄せることができる。