福島県教育センター所報ふくしま No.39(S53/1978.12) -020/030page
生活態度を確立する。
奉仕……正しい勤労観を養い,集団生活の向上につとめる。[2] めざす生徒像
・いつもすすんで勉強する生徒
・いつも朗らかで心身ともに健康な生徒
・正しい勤労観を身につけ,社会の発展に積極的に貢献する生徒[3] 第2学年目標
英知……・計画的に学習する。
・予習復習を必ずやる。
・朝自習をすすんでやる。健康……・スポーツを愛し,すすんで行う。
・協カし合って明るい人間関係をつくる。奉仕……・自分たちで分担して仕事をする。
・責任を自覚して仕事をやりとげる。これらの教育目標や学年目標は,学校,学年,学級の全活動をあげて達成すべきめあてであり,学校,学年,学級の経営活動も教授,学習活動も,これらの目標の達成をめざして実践展開される。学校,学年などの経営計画はこれらの目標をいかに効率的に達成するかをねらいとしてたてられたものだが,
・教育目標の具体化が不充分である。
・教育目標を達成する手だてがはっきりしているとはいえない。
・地域や生徒の実態をじゅうぶんにつかんでいるとはいえない。などの問題点がある。つぎにこれらの問題点をよりはっきりさせ,その改善をどうはかっていくかを述べる。
(2) 生徒の教育目標などに対する意識の分析
[1] 生徒の教育目標などに対する意識調査
「よく学び,すなおで,元気ながまんの子」とは,ある小学校の教育目標です。郡山第五中学校にも教育目標があります。あなたは郡山第五中学校の教育目標を知っていますか。
・よく知っている1%,少し知っている28%あなたは郡山第五中学校の生徒像をよく知っていますか。
・よく知っている39%,少し知っている54%あなたは第2学年の目標を知っていますか。
・よく知っているO%,少し知っている8%[2] 結果とその考察
教育目標,生徒像などは,生徒たちに身近なところに揚げられたり,日常いろいろな形でていねいに指導されているものについては,その文面だけはよく知っている。しかし,教師側が形式的にしかとり扱っていないものについてはほとんど知っていない。学級の目標のように,学級の生徒たちが,自分たちで主体的につくりあげた目標はよく知っているのは当然である。ただよく知っているだけではなく,じゅうぶんに身につけさせなければいけない。
(3) 学年経営についての分析
[1] 学年経営についての調査
学年経営において,学年としての調和と統一を保ちながら,しかも学級としての独自性を生かしていくのにどんな手だてを用いていますか。
[2] 結果とその考察
学校,学年行事などについての話し合いなどの連絡調整が主で,具体化された目標,それを達成するための手だて,指導の場などかはっきりせず, 組織的・計画的に教育目標の具現化をはかっているわけではない。各学級担任は,具体化された目標のないままに,各指導領域(道徳,学級会活動,学級指導,短い学級の時間など)をそれぞれの年間指導計画によって各学級担任なりに展開している。道徳,学級会活動,学級指導,短い学級の時間などの指導計画や資料を学年のメンバーが協力・分担して作成,準備するまでにはいたっていない。学年のメンバーは,協力して共に励むといった考えにたって,学年全体の教育活動に共同の責任をもってあたる。メンバーのもつ個性,経験,特技を最大限に生かせる分担を決め,経営の計画化,能率化をすすめるべきである。学年主任は,これらの点にじゅうぶん気をくぱっていかなげれぱならない。
(4) 学級経営の現状とその分析
[1] 学級経営についての調査
学年目標の具現化をはかるための指導のいくつかの場としての学級会活動,学級指導,道徳、短い学級の時間,その他の時間などをどのように活用していますか。
[2] 結果とその考察
学級担任めいめいが,各年間指導計画に従って展開している。学年全体としての調和と統一を保って,しかも,学級の独自性を生かして展開しているとはいえない。そのときそのときの生徒の実態をふまえて,学年・学級の目標を組織的,計画的に具体化しているとはいえない。そのときそのときの生徒の実態と問題をよくとらえて,それにどう対処していくかの対策力がなければいけない。年度当初作成したものだけで年間をおしてしまう