福島県教育センター所報ふくしま No.40(S54/1979.2) -016/030page

[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

〈研究報告〉 昭和52年度 学校経営(A)講座

校内研究を充実させるための一考察

双葉郡浪江町立津島中学校
(前任校福島市立湯野小学校)
山上 廣

1. 研究の趣旨

本校では,教育目標を具現化させるための方策として社会科の指導に関する共同研究をすすめている。職員の研究に対する気運は逐次高まっているが,経営方針に掲げられた「創意を生かし,積極的に授業の改善に取り組む」姿を具現するために,より堅実な研究のあり方が望まれている。

研究の経過を通してさらに考慮されなければならない問題として「主題に迫るための個々の認識が必ずしもじゅうぶんでない」「研究組織や研究時間の運用に不合理な面が見られる」などの点が指摘されている。したがって,研究を充実して日々の実践に結びつけるためには,より積極的に取り組もうとする意識の高揚を図るとともに,研究を阻害している要因の排除につとめなければならないと考えてこの主題を設定した。

2. 見とおし

主題に迫るための追求課題や適切な研究の手だてについて,全職員の共通理解を深めるとともに,研究を阻害している実践上の問題を改善すれば,研究への意識が一層高まり,より充実した校内研究を推進することができるであろう。

3. 研究の方法と対象

(1) 方法

[1]調査の内容(質問紙法,面接調査,観察調査による)
  ア.研究意識について
  イ.研究推進上の問題について
[2]調査の考察と,問題点の検討
[3]改善策の樹立と成果の確認
[4]研究のまとめと反省

(2) 研究の対象

 全校職員(事務・養護教員を除く)
 男……7名  女……11名  計……18名

4. 研究の結果と考察

(1) 調査と考察

[1] 研究意識について

調査 1
 研究テーマのうけとめ方
あなたは,現在のテーマが校内研究のテーマとして適切だと、思いますか。
(1) 校内研究のテーマとして適切であると思う…………15人
ア. じゅうぶん討議がなされ,共通理解のうえにたって設定された。(9)
イ. 授業に直結したテーマである。(5)
ウ. 課題をもって意欲的に取り組めるテーマである。(1)
(2) 討議の余地はあるが,よいと思う……………………1人
(3) 校内研究のテーマとして満足していない……………2人
ア. 討議不じゅうぶんで,共通理解までいっていない。(1)
イ. 1教科に偏し,他への効果が期待できない(1)

調査 2
 授業研究についての考え方
あなたは,授業研究の授業者になったとき,どのように受けとめますか。
ア. 研究の機会を得たことを喜ぶ………………………1人
イ. 教職として当然のことと思い,抵抗を感じない……14人
ウ. やむをえず引き受ける…………………………………3人
あなたは,今まで授業研究に参加して,どのように、思いますか。
ア. たいへん勉強になり,役にたつことが多い…………14人
イ. 勉強になるが,実際には役にたたないことが多い…4人


[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

掲載情報の著作権は情報提供者及び福島県教育センターに帰属します。