福島県教育センター所報ふくしま No.41(S54/1979.6) -008/038page
・更にまた,電気ドリルがない場合は,ハンドドリ ルでも結構である。
以上で,コイル巻きの要領がわかったので,つぎ は,いよしよ本体の製作に入る。
2.整流回路内蔵の付磁・消磁器の製作
後述3の場合のように,その都度整流電源装置を 接続する必要はない。
単に,100ボルトのコンセントに差し込んで駆動で きる付磁・消磁器である。
消磁器をつけたのは,実験教材として付磁した鋼 鉄棒などを,また,もとに戻して置く場合に必要と するからである。
回路は,図6の通りである。図7には,その完成 品を使って実際に付磁している様子を示してある。
(なお,ネオンランプを表示用として取りつけると 都合がよい。)
必要な電気部品は
・ブリッジ・ダイオード(100V,6A)1こ
・6Pスナップスイッチ(3A)1こ
・押しボタンスイッチ(3A)1こ
・径0.6mmのフォルマル線280m
・ビニール平行線とプラグ
このほか,ヒューズ,ネオンランプを付ければ申 し分ない。
図6において, は連動するスイッチ(6P スナップスイッチ),Kは押しボタンスイッチである。
また,Bはブリッジ ダイオードで,これは ブリッジ型に接続され た4このダイオードが パックされたもので, a,b間に交流を加え ると,+,−の端子か ら直流(全波の脈流)を取り出すことができる。
また,Lは16層,2,000回巻きのコイルで,この回 路においては,直流ならばおよそ5アンペア程度流 れるように設計してみた。これで13,000A/m程度 の磁界を得ることができる。(強力な磁界をつくるに は,コイルの単位長あたりの巻数を多くして,強い 電流を流せばよい。)
さて,いま連動スイッチを1側に倒すと,コイル に交流が流れて,消磁器として動作することになる。
また,連動スイッチを2側に倒すと,コイルには ダイオードを通して直流が流れ,従って付磁器とし て働くことになる。
コイル巻きの要領は,前述の通りであるが,図1 のコイル巻き枠に0.6mФのフォルマル線280mを隙 間なく,きちんと巻きつけると,総巻数で2,000回,