福島県教育センター所報ふくしま No.42(S54/1979.8) -008/034page

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小・中・高等学校教材

煉炭コンロで作る「やきもの電気窯」

科学技術教育部  亀  岡  一  俊



やきものの写真
 粘土や釉(ウワ)薬はあっても,窯がなければ,やきものはできない。当該教科やクラブ活動に,そして家庭においても,自分の窯でやきものができれば,どんなに楽しいことであろう。ところが,窯の値段はカタログをみると3万〜10万円とあって,なかなか手がでない。しかし,窯が欲しい。
 ここに紹介するのは,そうした要求に応えるべく考案したミニ電気窯である。これでも,温度は,800〜1000℃まで上り,陶芸の楽焼(らくやき)や七宝焼もでき,しかも電気窯の製作に要する時間や価格はごくわずかで済む。
1.準備する材料と道具
○煉炭コンロ;1個(1,000円〜1,500円)
○耐熱端子;名称まちまち,数種類あるが電気店にない場合はとり寄せて貰う。(300円〜400円)
○ヒータ線;ニクロム線 500W,600W,1KWのうちいずれか1,2本使用(70円〜150円)
○長円形コード;10A〜15A用,1mあたり(100円前後)数m欲しい。コンセント用キャップ付き
○銅線;コードの被覆を剥(は)いだもの,約10cm
○その他;モルタルか粘土を少々
写真1 練炭コンロの外観
 写真1 練炭コンロの外観
○製作用道具;ナイフ,ノミ,ペンチ,ドライバー
2.耐熱端子について
 電気窯は高温度になるから,ヒータ線と電源コードを接続する端子は,耐熱性で,熱により絶縁が破壊されないものを選ばなければならない。
 写真2は,市販されている耐熱端子の一種で,コンロ・キャップ(左側・320円)と耐熱プラグ(右側・260円)がカップルになっている。(15A用)
写真2 コンロ耐熱端子
写真2 コンロ耐熱端子

写真3 L型コード端子
写真3 L型コード端子
 写真3は,キャップのセラミックス部分がL字型になったもので,プラグに相当するコードとの接触箇所は,差し込み式のものと,ネジ止め式とがある。写真に示したのは,コードをネジ止めにするもので,ここではこれを採用することにした。
 写真4は,中継端子として使用するもので,高熱のヒータ線とコードをじかに接続しないように緩衝的に設けた端子である。
写真4 中継端子
写真4 中継端子

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