福島県教育センター所報ふくしま No.42(S54/1979.8) -020/034page

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手順の用語(商を立てる,かける,ひく,おろす)を指導し,数の操作と対応させながら理解させていくことが重要であると考える。
ア 具体物の操作をさせることのよさ
  自分の考えが明確に表現できる。他の考えとも比較ができ,自分の考えの修正も容易である。具体物の操作は,理解の遅い子にも,身体を通し,より正しく,深く理解させることができると考える。また,操作の内容を考察することにより,子どもの考えのつまずきを明確にとらえて,個別指導ができる。
イ 操作させるものと,操作の形式
  「模造お金」を用いて操作させることにした。それは,現在使用している教科書(東書)を検討すると,1年から5年まで,位取りの原理や計算のし方,特に,筆算形式や暗算に用いられていること。子どもの生活に最も身近で,十進数位取りの原理にのっとっていること。操作するのに適当な大きさであることが理由である。
  操作の形式は,お金を分ける操作だけで,意味はよくわかるが,筆算形式の原理・手順を理解させるには困難であるため,操作板を用い,筆算形式と同し形式で操作させることにした。(表3参照)

2.仮  説

 わり算の指導において,模造お金を用いて指導すれば,筆算形式の原理・手順がよくわかり,計算力が高まるであろう。

3.検証構想

(1)研究対象 第3学年3組40名(男22 女18)
(2)研究方法 一群法
(3)研究組織 個人研究
(4)研究計画
 1 研究計画の樹立  (4月〜8月)
 ア 調査(学力診断検査)と考察  4〜5月
 イ 文献研究           6〜8月
 ウ 研究計画の樹立と仮説の決定  7〜8月
 2 検 証      (8月〜12月)
 ア 教材研究と指導計画の作成   8〜11月
 イ 事前テストの実施         11月
 ウ 検証授業と事後テストの実施    11月
 エ は持テストの実施         12月
 3 整 理      (12月〜1月)
 ア 結果の分析            12月
 イ 研究のまとめ        12月〜1月

4.概要と考察

(1)研究経過
 1 教材研究 (操作のし方)
  ―模造お金,操作板,カバー用紙―
(表3) 操作板と操作
(表3) 操作板と操作

ア 操作板でのお金の操作は,除法の筆算形式と同じにする。(単なる分ける操作では,除法の意味や余りの求め方は理解できるが,筆算形式による計算のし方に結びつきにくい。)
イ 具体物の操作が「ひく」まで終わるごとに,数を計算の手順にそって書きこみ,計算の手

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