2 仮 説
文の内容を理解して表現する「語りかけの音読指導」を行えば,英語の語順を確実に習得することができるだろう。
(「語りかけの音読指導」とは,クラスで声を出して読む場合に考えられる,ひとつのたいせつな方法である。語句なり文をだまってすばやく目で読ませ,次にそれを教師や別の生徒に向って言わせる。)
3 計 画
(1)方 法 二群法による。
(2)対 象
実験群 2年8組 45名
統制群 2年6組 45名
〔
表4
〕
等質群の検定
|
知 能 検 査 |
検定有意差の有無 |
統制群 |
実験群 |
人数 |
45 |
45 |
\ |
SD |
8.5 |
9.6 |
無 し |
M |
48.8 |
47 |
無 し |
|
|
学 力 検 査 |
検定有意差の有無 |
統制群 |
実験群 |
人数 |
45 |
45 |
\ |
SD |
11.6 |
10.8 |
無 し |
M |
53.4 |
53 |
無 し |
|
○等分散の検定(F検定両側) |
F≒1.28
F(44,44,両側0.05)≒1.88
∴ FくF(44,44,両側0.05) |
F≒1.15
F(44,44,両側0.05)≒1.88
∴ F<F(44,44,両側0.05) |
よつて,有意水準5%で有意差は認められない。 |
○平均値の差の検定(t検定両側) |
t≒0.93
t(88,耐則0.05)≒2.00
∴ t<t(88,両側0.05) |
t≒0.17
t(88,両側0.05)≒2.00
∴ t<t(88,両側0.05) |
よって,有意水準5%で有意差は認められない。 |
(3)組 織 個人研究とするが,必要に応じて英語部会の協力を得る。
(4)日 程
-
事前研究の段階 (6月〜7月)
ア 事前研究の段階 (6月)
イ 文献研究 (6月〜7月) -
検証の段階 (8月〜10月)
ア 指導計画の作成と教材研究 (8月)
イ 事前テスト (8月)
ウ 検証授業 (8月〜10月)
エ 事後テストの実施 (10月) -
整理の段階 (11月〜1月)
ア 結果の処理と分析 (11月)
イ 研究のまとめと反省 (12月)
ウ 研究報告書の作成 (12月)
4 概要と考察
(1)研究経過
-
文献研究
-
ア 学習指導要領
-
(ア) 「読むこと」の言語活動
文の内容を理解して,それが聞き手にわかるように,つまり,内容が表現されるように音読することをねらっている。-
(イ) 英語は日本語とは異質の言語であるために,いろんな面で,日本語と異なり,特に文における語順の場合大きく違い,生徒が英語の学習を進めていく上での大きな抵抗となっている。これを克服して,聞くこと,話すこと,読むこと及び書くことの言語活動を行わせるためには,語順や文型の習得がたいせつである。
文・文型の分類と例文(略) -
イ Michael Westの理論
語りかけの音読=Read and Look−up -
(ア) 第1段階(範読)
息を切る場所をはっきり示す。生徒が読む時には,ここで本から目を離してその部分を言う。-
(イ) 第2段階(文ごとに読んできかせる)
一文読むたびに適当な発問をする。生徒は目を本から離して答える。答えは完全な形でなければならない。-
(ウ) 第3段階(生徒は読み方の棟習をする)
本から目をはなして lip reading。ひとつの部分を完全に言い終わってから次の部分の黙読に移るよう指導する。-
(エ) 第4段階(評価する)
生徒を指名して読ませる。生徒に読んできかせる相手をはっきりさせる。 -
ウ 教科書の Key Sentences を中心に教材研究