福島県教育センター所報ふくしま No.43(S54/1979.10) -029/034page

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あげたいというのが,われわれの願いなのである。
 だが,それは,教師側から一方的に与えるという教師サイドからの働きかけによるものでなく,もっと子どもの声を生かすことが大切であろうと考え,全校児童,職員が協力して,学級,学校の諸活動との有機的なつながりのもとに研究しようとするものである。
3.体力づくりと児童会活動について
 体力づくりにおいては,教師中心の実践を反省し児童の理解の上にたって,児童自らが活動する興味と喜びをもって,自発的自主的にとりくめるような楽しい体力づくりの活動を展開し,その推進を児童会の活動として位置づけようとしたのである。

 III 研究推進の基本的態度

1.テーマである「自ら考え,工夫して実践する」を高めるためのアプローチとして,研究の領域を
  ○学級会(話し合い活動,集会活動)
  ○児童会活動(委員会活動・全校集会活動)
の二つにしぼる。
2.この活動成立過程で「読書にはげむ態度」「体力づくりにはげむ態度」をどう育てていくか,指導実践していく。
3.「学級会」「児童会活動」の指導過程の中で「自ら考え,工夫して実践する。」を高めることは当然であるが,学級経営,学校経営全体の中で育て高めるための経営括動を重視する。
4.「子どもの発想を生かす」ことそのものが,子どもたちの自発的・自治的活動にかかわり,特別活動の本質に迫るものとして,その指導のあり方を探求する。
5.授業研究と記録分析を通して,具体的事例によるテーマを追求していく。

IV 研究計画と研究組織

1.研究計画
年・月 研究内容 備考
53年
5月
1.従来の研究の成果について,反省し本校の問題点について協議する。
2.研究体制の確立をはかり,今後の研究の見通し,研究計画のプロットを作る。
3.授業研究
 6年「学級会」
○今後の研究の方向とも関連させながら問題点をざっくばらんに話し合う。
○問題を児童会活動に求め問題をしぼり具体性をもたせた。

○問題把握のための授業研究
6月〜9月 1.児童の実態の把握
 ・ゲスフーテスト
 ・児童の意識調査
2.授業研究
 5年「学級会」
○児童の実態の上に立った問題意識をもって研究問題を明確にとらえようとした。
○学級会と児童会のかかわりについて
10月〜12月 1.研究主題の設定
2.研究全体構想の確立
3.福島市教委指導主事の全体的指導
○いままでの調査・検査などの客観的資料をもとにして,いろいろの観点から,切実な問題として研究主題を設定した。
54年
1月〜3月
1.53年度の研究のまとめをする。
2.先進校の視察をする。
○1年間の研究の反省と今後の問題を話し合い,研究の方向づけを協議した。
4月 1.54年度研究計画,研究体制の確立
2.市教委の指導を受ける。
○指導主事の先生方から研究の方向づけ指導上の参考事例を。
5月 1.授業研究
 5年「学級会」
 児童会「代表委員会」
2.児童会を中心とした実践研究の推進
・読書運動の展開
・体力づくりの展開
○授業研究を通し,問題の解決策を追求してきた。
○「子どもの発想を生かす。」ということを全職員の共通理解のもとに進めた。
6月 1.全校児童集会活動の推進
・七夕読書まつりの企画と具体的推進
2.先進校視察
3.授業研究
 4年「学級会」
 分校「体力づくり
○テーマに迫る実践を持ち寄り,主として子どもの活動内容の面と集団的な面から具体的な推進をはかっていった。
○授業研究を通し,問題点の検討,テーマとのかかわりを確か


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