福島県教育センター所報ふくしま No.44(S54/1979.12) -007/034page
- リプル電圧は,負荷電流に比例し,コンデンサの容量に反比例する。
- リプル電圧E 1 ,負荷電流Id,コンデンサ容量Cとすれば,次の式でリプル電圧が計算できる。
E 1 = 4.6Id / C (V) … (50Hzの場合)(3)全波整流と平滑回路の波形
- センタタップ方式
図−4 全波整流回路センター・タップ式 写真−4 全波整流波形
- D 1 .によって,交流の負の部分がカットされ,D 2 によっては反対に正の部分がカットされる。結局は負荷R L には図−4に示すとおり,一方向の全波の脈流が流れる。
- 負荷の脈流の周波数は,電源周波数の2倍となり,リプルの少ない直流が得られやすい。
- この方式は,P.T.に中間タップが必要である。(トランスの巻数がブリッジ方式の2倍ととなり費用がかさむ。)
- 平滑回路は,半波と同じである。
- ブリッジ方式
図−5 全波整流回路ブリッジ式 写真−5 全波
- ダイオードが2個直列になるので,ダイオードの耐圧は,半分ですむことになる。
- 負荷R L には,T 2 +T 2 ′が流れ,全波整流が得られる。
- 半波整流と比較し,リプル電圧も小さく,出力電圧は大きくなる。
- 電圧変動率が小さく,P.T.の容量も半波整流と比較し小さくてすむ。
(4)平滑回路
図−6 CRフィルター 写真−6 平滑波形
- 脈流を滑らかな直流にするには,平滑回路が必要である。図−6のように,コンデンサを使用し平滑する方法が多くとられている。
- C 1 の容量が大きく,またR L の値が大きいほどR L の電圧は図−7の破線のような滑らかな直流が得られる。
図−7
- Clの容量が小さかったり,R L の値が少なかったりすると,放電がすぐ終り,R L の電圧は,図−7の一点鎖線のように,リプル電圧が大きくなる。
- リプル率(直涜出力電圧とリプル電圧の比)の大きい電源ほど,ラジオやアンプから,ブーンという電源ハムが大きい。
〔5〕製 作 図
(1)基盤の製作
図−8 ケース・基盤の製作
○ アクリル板,合成樹脂板等を使用し,図−8のように組み合せ基磐を製作する。