福島県教育センター所報ふくしま No.44(S54/1979.12) -012/034page
<研究実践校紹介>
意欲を育てる生徒指導にとりくんで
南会津郡田島町立荒海中学校
1.研究主題 実践意欲を育てる生徒指導
−諸活動を中心として−
2.主題設定の趣旨
昭和51,52年度の2か年にわたり,文部省指定生徒指導研究推進校として「実践意欲を育てる生徒指導」を研究主題に,教育目標具現を最終目標としながら学級指導,日常生活指導,教育相談等の充実を研究の柱として,研究主題を追求した。また53年度は,その中で残された課題の解決として,小集団活動のあり方,個性,能力に気づき,伸ばそうとする自覚をもたせる教育相談のあり方,そして,日常生活指導のあり方を中心に主題に迫った。
本年度はさらに具体的活動の場を「諸活動の時間」に求める中で,自主性や創造性の伸長を図り,それによって実践意欲の高まりを期待するものである。
また,改訂学習指導要領の完全実施にともなう「余裕時間」のあり方についての研究も含めて主題に迫ろうというものである。3.実践意欲のある生徒像
本校では,実践意欲を次のようにとらえた。
このような生徒をめざして,各指導部ごとに組織的な研究をすすめてきた。
以下,研究の流れを述べてみよう。4.研究の流れ
(1)学級指導
- 基本的な考え方
ア.楽しく明るい学級生活の中で集団の一員としての自覚を高め,みがきあいによって自己実現をはかる。
イ.目的のある生活設計にとりくみ,実践できる力を育てる。
ウ.生徒と教師の暖かいふれあいの中で問題解決へせまる力を育てる。- 研究の内容(昭和51・52年度)
ア.授業研究
学級指導授業の充実をはかるために
A 年間指導計画の改善
B 諸活動の時間の活用
C 授業研究
イ.学級生活
A 集団と個のかかわりについて
○学級生活を支える小集団活動をどう組織し,どう育てるか。
○集団の中での個の役割が自覚を高め,互いに認めあい高めあうための指導
○何でも話しあえるグループづくり
B 生活設計への援助,指導
○楽しく充実した生活をおくるための活動とはなにか。
○学級指導の計画への参加をどうすべきか。
○学級ノートの活用
○「若葉」を通しての援助指導はどうあるべきか。
C 問題解決への手だて
○信頼できる教師と生徒の暖かい人間関係をどう育成するか。
○教師のできる援助指導とは何か。- 研究の実践〔学級指導と諸活動との関連〕
学級指導の授業を充実させるための生徒活動の場の関連を次のようにおさえ,研究を進めた。