福島県教育センター所報ふくしま No.44(S54/1979.12) -014/034page
- ○ 話し合いの基本の確認
「計画の日」,「反省の日」などの小集団の中での話し合いが,学年が進むにしたがって,本音を出さず,形式的な話し合いを進める傾向がみられることから,話し合いそのものについて,原点にかえって考える必要が,我々教師にも生徒にも要求されていることを確認した。(2)日常生活指導
- 研究の基本的な考え方
意欲的態度で日常生活を送るには生活の基礎になる考え方や態度が真摯(し)でなければならない。また,社会生活のあり方や自己を深くみつめ内省し,より高めようとする態度を身につけていることが大切である。そこで,生活指導部では二つの面から研究主題にせまった。
ア.正しい日常生活習慣の育成
イ.自己指導を援助するための教育相談- 研究の内容(小主題)
ア.生活指導
○週の努力事項にどのように取り組ませるか。
イ.教育相談
○個性,能力をどう理解し相談活動を,どうして,どう気づかせるか。
- 研究の実践
生活指導部
ア.週の努力事項設定の改善
週の努力事項は,全校生徒の道しるべであり,この1週間をとおして個々の基本的生活習慣を見直す機会であり,望ましい友人関係のなかで自己指導する場である。
設定の方法については,何度かの改善が加えられた。
イ.月の生活目標の設定
月の生活目標は,教育目標,生徒指導重点目標とに強く要求される事項,先輩が築き上げた「生徒心得」,より望ましい姿として追い求めた「理想像」,この両者の包含したものである。年間を見通して月別に生活目標を設定し,月の生活目標達成のための予想される週の努力事項を,年度末に規律部で設定しておく。
ウ.月の週別努力事項の設定
予定される週の努力事項のなかから現実に合わせて,月を見通して設定する。
エ.各クラスの観点項目の設定
週の努力事項を,クラスの生活班で観点項目とする。この生活班での話し合いが,自己を正しくみつめ,より向上への自己受容の場である。
オ.望ましい姿を意識した生活
観点項目にそった自己の生活を「若葉ノート」を通して反省し,意識した生活の継続で,習慣化をはかる。
カ.規律強化週間を通しての評価
年3回,クラスの生活係の判断で生活を見直し,生活の乱れを防ぐ場としている。