福島県教育センター所報ふくしま No.44(S54/1979.12) -028/034page

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<研究報告> 昭和53年度 学校経営(B)講座

行動目標設定による教育目標の具現化

郡山市立湖南中学校(前任校石川町立石川中学校)  小 林 庄 助

l.研究の趣旨

 石川中学校は昭和52年4月1日,石川町にある6中学校のうち5校が統合して発足した大規模中学校である。
 教育目標は学校経営やすべての教育活動の中核となるべきものなのに,歴史が浅く,生徒1,022名,教職員45名を抱えている関係もあって,その具現化については,次のような問題点があげられる。

(1)教育目標について,生徒は十分に理解しているものかどうか。
(2)生徒一人一人が努力目標を持っているかどうか。実現可能な内容になっているかどうか。
(3)目標実現の機会が明確にされているかどうか。
(4)計画的・組織的な評価をして,生徒一人一人に到達の喜びを味わわせているかどうか。

 これらの問題を解決するために,教育目標に対する意識・理解・到達の度あいを調査し,その実態をは握するとともに,具体的で可測性の高い行動目標を一人一人に持たせ,計画・実践・評価のサイクルを通して到達の喜びを味わわせながら,教育目標の具現化を図っていきたいと思い,この主題を設定した。

2.見 通 し

 教育目標の具現化について,生徒一人一人に行動目標を設定させ,組織的・計画的に評価し指導すれば,目標到達を図ることができるであろう。

3.研究の方法と対象

(1)研究の方法

  1. 教育目標について,生徒の意識・理解の調査
  2. 教育目標の到達状況についての調査
  3. 行動目標化についての理論研究
  4. 教育目標の評価についての理論研究
  5. 1.と2.の調査と,3.と4.の理論研究の対応から生徒一人一人に行動目標を持たせ,計画的な指導によって実践させる。
  6. 実践の結果を評価し,到達の度あいを確かめる。
  7. 考察をし,まとめて,次期計画の手がかりとする。
(2)研究の対象
 1学年 171名  2学年 200名  3学年 175名  計 546名

4.研究の結果と考察

(1)教育目標具現化における問題点のは握

  1. 教育目標,学年目標,学級目標の意識,理解度の調査
     生徒がどの程度それらを意識し,理解しているかをとらえ,指導の手がかりと方法を見いだすため,次のような調査をした。
         7月14日実施  対象生徒 546名
    調査1.本校の教育目標を知っているか 1年 2年 3年 男全 女全
    ア,知っている 18% 11% 23% 17% 18% 17%
    イ,知らない 82 89 77 83 82 83

    調査2.学年目標を知っているか 1年 2年 3年 男全 女全
    ア,知っている 83% 96% 79% 83% 89% 86%
    イ,知らない 17 4 21 17 11 14

    調査3.学級目標を知っているか 1年 2年 3年 男全 女全
    ア,知っている 94% 94% 82% 85% 94% 90%
    イ,知らない 6 6 18 15 6 10

    ア 考察
    ○ 知っている,知らないの判断の基準を暗唱ができるかどうかということにおい


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