福島県教育センター所報ふくしま No.44(S54/1979.12) -031/034page
(3)評価の実践
- 全体評価
2学期全生徒に対し,3回にわたって評価を 実施したが,その結果は次の通りである。
基
本具
体
的評価の観点 9 月 11月 12 月 A B C A B C A B C 広
い
視
野
に
立
つ
て
強
く
正
し
く
生
き
ぬ
く
生
徒健
康
と
安
全1 正しい姿勢 20% 74% 6% 28% 67% 5% 33% 63% 4% 2 自分のからだ 32 54 14 37 54 9 48 46 6 3 体力づくり 39 40 21 42 37 21 34 41 25 4 衛生的な習慣 58 39 3 60 38 2 66 33 1 5 安全な生活 49 44 7 60 37 3 68 31 1 創
造
性6 向上心 15 59 26 35 54 11 29 58 13 7 ねばり強さ 8 61 31 24 62 14 18 63 19 8 学習のしかたのくふう 5 53 42 20 57 23 19 58 23 9 自分の目標へのとりくみ 10 57 33 17 62 21 21 61 18 10 自分への問いかけ 13 61 26 16 64 20 23 62 15 実
行
力11 時間的なけじめ 53 37 10 56 35 9 67 29 4 12 きちんとした服装 66 30 4 71 27 2 73 25 2 13 無言清掃 14 55 31 15 61 24 19 61 20 14 はたらく喜び 17 63 20 24 64 12 27 63 10 15 計画的な生活 7 56 37 12 63 25 14 62 24 情
操16 明るいあいさつ 45 48 7 52 43 5 55 40 5 17 整理整とん 40 48 12 42 46 12 46 45 9 18 公共物の取り扱い 36 56 8 39 54 7 50 43 7 19 友情と思いやり 24 59 17 29 59 12 34 56 10 20 美化への協力 6 53 41 7 58 35 12 62 26
- 個人評価
一人一人の努力目標は評価の観点の中から,自分の生活の中に取り入れて具体化し設定するよう強く指導したので,1学期のような抽象的な目標はことごとく消滅した。
例えば「計画的な生活」では次のようなものがあげられた。
ア 提出物の期日はきちんと守ることができる。
イ 2分間前に着席して学習の準備をする。
ウ 家庭学習は2時間以上やることができる。
エ 計画表にしたがって家庭学習をする。
オ 課題のほかに2科目以上の予習をすることができる。
なお個人の努力目標の評価をあげると次の通りである。
月
評価段階
学年9 月 11 月 12 月 A B C A B C A B C 1 年 24% 55% 21% 32% 53% 15% 35% 51% 14% 2 年 31 52 17 36 52 12 38 50 12 3 年 27 51 22 35 51 14 39 50 11 全 学 年 27 53 20 34 52 14 38 50 12
- 生徒と教師の評価の順位
また教師の評価の生徒の評価とのズレはどのように表れるか,興味を持って集計してみると次の通りである。
12月25日 教師35名対象
評価の観点番号 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 生 徒 7 7 13 3 2 12 16 18 15 14 4 1 16 11 19 5 8 6 10 20 教 師 10 6 3 2 3 13 18 12 15 18 5 1 20 17 15 8 11 9 6 13 (2)評価の活用
- 9月の段階で特に評価の落ちこんだのは.「学習のしかたのくふう」「美化への協力」「計画的な生活」「目標への取り組み」であることがわかったので,企画委員会,学年会を通して学級担任に指導の強化を申し入れた。
- 学級においては,学級内の諸問題としてとりあげ,実践の方法や機会についてもう一度話し合ってもらうことにした。
- グループ日誌に評価の観点と関連することが記載してあれば,それに対する賞揚や注意等を記入して実践意欲の高揚に努めた。
- 学級通信を活発に発行しているのでそれに掲載し,保護者にも理解と協力を求めた。
- 生徒指導主事を通して生活委員会に評価の実態を示し,週の努力目標としてとりあげさせ,全生徒に実践強化を呼びかけさせた。
- 毎週発行する教務週報の指導のポイントにとりあげ,指導強化に努めた。
(5)結果の考察
- 計画的な評価と,その活用による指導の結果,目標到達への実践意欲がわき,漸次到達