福島県教育センター所報ふくしま No.45(S55/1980.2) -018/034page

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研究報告
昭和53年度学校経営(A)講座

学校評価による学校経営の改善

東白川郡鮫川村立西野小学校
(前任校いわき市立勿来第二中学校)

 村上昇

1 研究の趣旨

 学校評価は、学校がその機能をどの程度果し、また、教育目標の達成度がどうかを客観的に確かめたうえで改善の方向を求め、次年度への活動全般についての改善に役立てなければならない。本校においても、学校経営の現状をそれぞれ学期末にお一いて評価したり、反省したりして新学期や新年度の経営のあり方を改善し、それによって教育の質の向上を図ってきたが、学校評価の方法や手順に次のような間題点が考えられた。

(1) 学校評価の意義や経営参加に対する意識が不足していた。
(2) 経営改善のための評価基準が明確に設定されていなかった。
(3) 評価の方法としてABCの3段階評定をしていたが、評価の結果から見ると安易に評価したと思われるBが目立ち発展が見られなかった。
(4) 評価の結果が学校経営の改善にじゅうぶん生かされなかった。

 このようなことから、学校の実態に即した評価基準を設定し、(+2)(+1)(−1)(−2)の4段階評定をとり入れ評価し、全職員で検討すれば、教師個々の目標達成への意欲と経営参加の意識が高まり、学校経営が改善されるのではないかと考え、このような主題を設定した。

2 見とおし

 学校評価において評価基準を設定し、4段階評定をとり入れれば、教師個々の目標達成への意欲が高まるであろう。

3 研究方法と対象

(1) 研究の方法
 1. 学校評価に対する文献研究
 2. 本校に拾ける学校評価についての調査とその考察
 3. 評価基準の設定
 4. 評価の実態と結果の考察

(2) 研究の対象
 本校教員 男10名 女2名 養護1名 事務1名 計14名

4 研究の結果と考察

(1) 本校にわける学校評価にわいての調査と考察
 学校評価は全職員の共通理解と課題意識によって進められ、それを民主的且つ計画的に実施することが重要である。本校の学校評価についての問題点を究明し、教師個々の意識を高め、学校経営の改善と教育の質の向上に資するため、次のような調査を行った。

調査 1
 学校の評価の方法として、どんな方法がよいか。

ア  話し合い 1人
イ  現状のままでよい 4 
ウ  様式化した評価基準を用いて 8 
(考察)
 学校経営の現状を客観的に確め、改善の方向を客観的に求めるためには、学校の実態に即した評価基準を設定し評価すれば、教師個々の目的達成への意欲が高まり、学校経営の改善がはかられる。


調査 2
 学校評価は誰が行うのがよいと思いますか?
ア  校長・教頭で 0人
イ  校長・教頭・教務主任・学年主任 0 
ウ  全職員で 13 
(考察)
 学校評価と経営参加に対する意欲が見られ、学校評価を実施するにあたっては共通理解を深める必要がある。


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