福島県教育センター所報ふくしま No.47(S55/1980.8) -009/034page

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触れておく。

 ジュール熱測定用の安定化電源だから,それほど高級なものは必要でない。ただ考えられる条件としては,

  1. 出力電圧は,10V 前後で,ある程度電圧の可変ができること。
  2. 最大電流は,2〜3A 程度はとれること。
  3. リップルはかなり少ないこと。

 安上がりで,簡単な回路としては,3単子レギュレータを利用する方法が考えられる。

 その回路を図3に示す。

図3 簡易安定化電源
図3 簡易安定化電源

 ただし,入力端子には,理科実験用電源(DC) を接続して用いる。

 次に,ケース加工図,完成品,部品表を示す。

図4 ケース加工品
図4 ケース加工品

完成品
完成品

品名 規格 数量

ケース
トランジスタ
レギュレータ
コンデンサ
抵 抗
抵 抗
ボリューム
ターミナル

アイデアルPS−2
473
単子,5V,1A
3000µF,35V
0.2Ω,½W
300Ω,¼W
500Ω,B
赤・黒

1
1
1
1
1
1
1
各2

3 測定結果

 さて,サーモ・カップを用いた熱量計,ミニスターラ,そして,安定化電滞の用意ができたらいよいよ測定である。

 水の質量をm〔g〕,水の温度上昇をT〔℃〕とし, また,電圧V〔Volt〕,電流T〔Amp〕の通電時間をt 〔Sec〕とすると,

数式

 測定結果を次ページに示す。K=0.23を得て誤差 2%程度で,何度実験しても誤差2〜5%の好結果 が得られる。安定化電源を推奨する恨拠がここにあ る。

 念のために,理科実験用電滞を用いた場合の測定 結果を示しておく。K=0.29 と0.24に比べて差は 大きい。


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