福島県教育センター所報ふくしま No.47(S55/1980.8) -010/034page
≪安定化電源を用いた場合≫ 気温 19℃
時 間 水 温 0分 14.3℃ 1 15.4 2 16.3 3 17.3 4 18.3 5 19.3 6 20.3 7 21.2 8 22.3
m〔g〕 200 V〔ボルト〕 12.0 I〔アンペア〕 1.19 t〔 秒 〕 8×60 T〔 度 〕 8.0 K〔Cal/J〕 0.23
≪理科実験用電源を用いた場合≫ 気温 19℃
時 間 水 温 0分 15.0℃ 1 16.3 2 17.5 3 18.7 4 19.9 5 21.1 6 22.3
m〔g〕 200 V〔ボルト〕 11.7 I〔アンペア〕 1.20 t〔 秒 〕 360 T〔 度 〕 7.3 K〔Cal/J〕 0.29 *1について
理科実験用電源で得られる全波の脈流を
として,これをfourier級数に展開すると,
ここで,第1項 は,数学的には平均値に相当 し,電気的には脈流中の直流分にほかならない。 また,第2項以下は,周波数が2倍,4倍・・・・とい う高調波成分である。
上式で,直流メーターが指示する値は,当然のこ とながら直流分 だけであり,第2項以下の高調 波成分は直流メータにはかかってこないのである。
しかし,この直流メータにかからない高調波成分も直流分と同様に,熱作用を示すことはいうまでもない。
つまり,脈流を直流メータで測定して得られる値 は,脈流中の直流成分 (電圧は )だけであ って,実効値 を示すことはないのである。
いま,電流計,電圧計の指示に従って電力Pを求 めると,
しかし,実際の電力P′は実効値にほかならないから,
このPとP′の比は
従って,理科実験用電源 (全波・脈流)を用いた 場合には, 実際の電力(実効値)は,直流メータの 指示に従って求めた電力の1.23倍もある ことがわか る。