福島県教育センター所報ふくしま No.49(S55/1980.12) -014/034page
(1)第1次調査と考察
[1] 研究推進に関する意識調査
調査1 本校で自主研究としてすすめている,課題研究についてどう思いますか。
調査2 課題研究としての研究のすすめ方について,どう思いますか。
〈考 察〉
調査1の結果から考察すると、職能上からの特殊性,専門性の高揚という点を考慮すると,全員が課題研究としての校内研修を必要とし,研究をすすめることを望んでいる。
調査2の方は,研究のすすめ方として,ほとんどが継続研究を望んでいる。研究年度による主題変更を希望している者も,現在の研究推進からみると,副主題を設定し研究をすすめている点からみれば,現在の同一主題による継続研究も納得されよう。
なお,その他として、研究主題の設定の方法について意見を述べられていたが,現在の研究推進の中で副主題設定の段階で十分考慮されているという点で,問題はなかった。
この意識調査からは,校内研修としての共同研究に対しては,意欲的に取り組み,積極的に研究をすすめようとする様子がうかがえ,現在すすめられている同一主題による継続研究については,今後,改善を加えることにより,より一層の深まりが期待されるのではなかろうか。
[2] 研究推進上の阻害要因調査
調査3 今まで継続研究のすすめ方についてどう思いますか。
調査4 研究推進上,改善点、問題点があれば箇条書きで記入して下さい。
〈考 察〉
調査3,4の結果からみると,いくつかの問題点が指摘され,改善すべきことがわかる。
まず,なんらかの形で改善すべきであるという意見が多く,現状では満足せず,改善の必要を訴えていることがわかる。
では,改善すべき点となると,やはり"全員の共通理解"ということになる。共同研究である点を考慮すれば,ひとりひとりが“白分のための研究なのだ !! ”という認識のもとに同一歩調で研究をすすめなくてはならないのである。そのためには,研究のすすめ方,研究組織等についても改善の要があり,マンネリ化を防ぎ,意欲的に研究に取り組める魅力あるものにしていく必要がある。
また,研修時間の不足,学校行事との関連,その他として,学校生活の中で最も大切な生徒指導との関係,資料の収集等,考慮すべき内容が含まれている。