福島県教育センター所報ふくしま No.49(S55/1980.12) -020/034page

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校内共同研修の日程を年間行事予定に位置づける。

イ 授業研究の方法について


フィルター方式による授業分析研究によって授業研究をすすめる。

※ フィルター方式による授業分析研究


事前研究,授業観察,事後研究という手順をふんで授業研究をする。
授業者は,授業仮説をたてて授業にのぞむので,授業観察の視点が明りょうになる。
参観者は,フィルターユニットにより各自分担した項目の記録をとる。
フィルターユニットは,グラフ化した総合フィルターにまとめられる。
総合フィルターをもとに事後研究をすすめるので,問題点が克明に洗いだされ,授業改善の 方策が見出される。
第1次調査で指摘された授業研究の問題点が克服できるものと考えられる。

(3) 改善策による実践

[1] フイルター方式による授業分析研究の日程
日程 教科 学年 授業テーマ
授業仮説
授業者
回数 事前研究 実証授業 事後研究 題材,主題
第1回 9/7
9/14
9/21 9/21 数学 2 ○ひとりひとりの生徒を積極的に興昧をもって学習に参加させるためにはどうすればよいか。
○グループ学習を通じお互いに協力し合いながら「わかる」授業をすすめる。
長尾景是
連立方程式
第2回 11/12 11/17 11/20 道徳 3 ○話しあい活動をどのようにすすめたらよいか、
○道徳授業における望ましい生徒の姿を求めて
渡部裕二
反省と向上
第3回 11/30 12/1 12/13 社会 1 ○TPを効果的に活用すれば生徒の学習意欲は高まるであろう。 竹野文博
新しい仏教

[2] 授業分析研究の係分担

授業者を除いて,全員が授業観察者となって次の係を分担した。

ア 教師の発問,行動分析 1名
イ 生徒の発言,反応分析 1名
ウ 抽出児の発言,行動分析 3名
エ 録音テープ,写真 1名
オ 総合フィルター,全体考察 1名

[3] 授業研究の概要


事前研究では,授業テーマ,授業仮説を吟味することに重点をおいて研究協議をすすめた。

授業記録では,生徒の参加傾向を挙手量で測定して,グラフ化しようと考えたが, 見られているという意識が生徒の側に強くふだんより挙手量が低くなり,適切な資料 が得られなかった。

事後研究では,授業テーマや授業仮説にもとづいて教師のはたらきかけと生徒の反 応との相互関係を究明することに重点をおいた。

3回の授業研究を通して,特に問題となったことは,教師の指示,発問である。不 明確な不適切な指示,発問が,生徒の参加傾向のマイナス面と直結していることが, 総合フィルターにはっきり表れている。

(4) 第2次調査の結果と考察

  調査月日 12/25 調査対象人数8名
   (11/1より寄宿舎開設に伴い1名増)

調査1 従来の授業研究で問題があると指摘された(A)〜(E)の事項は,本年度の授業研究で,どの 程度改善できたかをお答え下さい。


(A) 事前,事後研究会の時間不足 (A)について本年度の授業研究で,どの程度改善できたか


(B) 教科が異なるので,共通の立場にたっての研修を深めることができない。


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