福島県教育センター所報ふくしま No.50(S56/1981.2) -037/042page

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(6) 反省と課題


[1] 従来ややもすると無関係になりがちな各科目の関連についての認識を教師・生徒共に深めた。
[2] 教材の精選も科目間の関連を考慮して行うことの有効性と重要性を認識した。
[3] 科目間の進度の調整や扱い方の視点の相異について更に検討していかなければならない。

◇数学科
生徒の実態に即して指導の個別化をはかるにはどのようにすればよいか。

(1) 課題学習の徹底と能カに応じた個別指導について

 [1]低学力者へ課題(補充プリント)の提示。
   自宅で解答し,翌日,添削指導を受ける。
 [2]高学力者へ課題(実力養成プリント)の提示。
   自宅で解答し課外授業を受ける。
 [3]全員へ課題(宿題プリント)の提示。

これら3本の柱を軸として,一斉授業での活用を工夫していくことを目標としてみた。学習過程において,学力差に応じた学習の到達度を各自がしっかりと認識し,個々による到達目標を明確にすること。一斉指導の中でいかにして個々の定着をはかるか。個人の努力を個人と全体の中に生かしてゆくにはどうすればよいか。(一斉指導への要因として,集団の中へ帰着させること)

(2) 意欲をもたせるための指導について


[1] 家庭学習のための課題プリントの研究とその与え方,方法により,その成果を生かす具 体策を考え出すこと。
[2] 教材の精選・指導事項の配列を重規する。
[3] 授業の構造化を考えること。一斉指導を充実させること。

家庭学習の充実をはかるために個々に応じた課題による個別指導の強化を第一の目標として添削と講義により反復演習をさせること。

(3) 個々に応じた目標の設定について


[1] 低学力者は,基本事項の定着をはかり一斉授業への活動に生かせるようにすること。
[2] 宿題プリント(ほぼ全員に対して)は,復習のためのものであり,内容の把握と実践へ の活動をうながすためのものとする。
[3] 高学力者は,実力の養成と発展的学習への応用力を養うものとすること。
[4] 一斉授業の中で個々の指導に綿密な指導計画を立案するとともに実践をいかにすべきか をつねに検討しあうこと。

(4) 授業と課題学習との関連について
  ※紙面の都合上略す。

(5) 授業の構造について

流れ図B

[1] 指導案の作成にあたり,発問内容と発問対象生徒の検討(高学力者,中位の者,低学力 者とに分けること),問題の演習と板書の指名なども検討すること。ひとりひとりの位置 づけを明確にし,一斉授業の中で活動させ意欲をもたせる工夫をすること。
[2] 宿題プリントの反省(答えあわせを5分間とる)をする。そして,授業の中に生かせる 工夫をすること。
[3] 生徒ひとりひとりの到達目標を確認し,評価と反省に立って次時への方向づけを決める こと。

B.授業の構造

授業の構造


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