福島県教育センター所報ふくしま No.53(S56/1981.10) -019/034page

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段階

学習内容活動

時間

指導上の留意点

準備資料

鑑賞・反省 4 作品の鑑賞と反省をする

5 本時のたしかめと次時の構想をねる

5

○着色したところの色彩技法・処理の反省をさせる

○完成した作品を想定し次時の学習の手順を確認させる

○下絵作品
(2)検証と考察
 1 授業観察記録
  ア 実験学級を対象とした指導と観察
   主題のよみとりや題材決定の段階までは容易に進んだが構想とアイディアスケッチの段階で壁につきあたり、どこをどう強調したり省略したりするかによって自分の表現意図に合ったものになるかの見通しが立たないようであったが.生徒どうしでモデルをし合い.6点のアイディアスケッチを描きその中から取捨選択することによって大部煮っまったものになってきた。
 着色表現の段階になってはOHPを通し、同一作品にカラーシートをかぶせそれぞれのイメージのちがいを把握させるようにした結果,色彩のもつ性質や感情を理解し自己の作品におきかえ活用したので作品のイメージ色を決定することが容易になったようであった。さて決定したイメージカラーをどのように使い分けていくかについては自作した色彩図表を活用することによってさほど抵抗なく配色上の計画や見通しを立てることができたようであった。
 着色中においてはどこからどのような方法で彩色したらよいかは机間巡視により個別指導したのでまよわず製作していた。また色彩の濃淡や着色技法についてのくふうが見られ作品のもつ量感や材質感・立体感・季節感などがよく表現されていた。
 ただ.着色処理に個人差がみられ進度差やていねいさにおいての格差が若干見受けられた。
 全体的には統制学級よりは配色上のまとまりやイメージカラーに対する認識を強め活発に学習できたように見うけられた。
  イ 統制学級を対象とした指導と観察
   下絵の段階までは実験学級とほぼ同じように進んでいたが着色の段階に入って先輩の作品などの参考資料から自分なりの配色計画を立てて彩色に入った。
 遠近感・立体感などの表現については既習の内容や参考作品を利用し指導したこともあって.かなりくふうされているものが見られた。また.色についてはつとめて自分でつくらせるようにしたために混色上のくふうも見うけられたが全体的には概念的でイメージとかけはなれた配色の作品も多く見られた。

 2 調査
  ア 作品全体評価(5段階評価の人数)
(表6)
 

5

4

3

2

1

実験学級

7

14

10

6

5

42

統制学級

4

15

14

8

10

41



  イ 抽出生徒の授業態度
     統制学級・実験学級それぞれ上位・中位・下位男女各5名計30名選出
(表7)
評定基準 ◎積極的 ○やや積極的 △普通 ×消極的
 

構想・アイディアスケッチ

下絵製作

彩   色

鑑賞・反省

統制群

上位

A◎

A○

A◎

A○

A◎

A○

A◎

A△

B△

B○

B△

B◎

B×

B○

B△

B○

C◎

C△

C◎

C○

C◎

C△

C◎

C△

D△

D◎

D△

D◎

D○

D◎

D○

D◎

E×

E○

E△

E◎

E×

E○

E×

E○

中位

A◎

A△

A○

A△

A×

A○

A△

A○

B○

B△

B×

B○

B×

B◎

B○

B○

C○

C◎

C○

C○

C△

C△

C○

C△

D△

D◎

D○

D○

D○

D△

D△

D△

E○

E○

E○

E◎

E△

E×

E△

E△

下位

A○

A○

A○

A○

A△

A×

A×

A○

B○

B○

B△

B○

B×

B×

B△

B×

C×

C△

C△

C△

C×

C×

C×

C△

D△

D○

D○

D○

D△

D○

D×

D○

E×

E×

E△

E○

E△

E×

E×

E×


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