福島県教育センター所報ふくしま No.53(S56/1981.10) -020/034page
<表8>
構想・アイディアスケッチ
下絵製作
彩 色
鑑賞・反省
男
女
男
女
男
女
男
女
実験群
上位
A◎
A○
A◎
A△
A◎
A○
A◎
A△
B○
B○
B○
B◎
B○
B◎
B○
B◎
C○
C○
C◎
C◎
C◎
C○
C○
C○
D◎
D○
D◎
D○
D◎
D◎
D◎
D◎
E○
E◎
E○
E○
E◎
E○
E○
E◎
中位
A○
A○
A△
A○
A○
A◎
A○
A◎
B○
B◎
B◎
B○
B◎
B○
B◎
B○
C△
C○
C○
C○
C○
C◎
C○
C◎
D○
D◎
D△
D○
D△
D×
D△
D×
E○
E△
E◎
E△
E◎
E○
E○
E△
下位
A×
A×
A×
A×
A△
A×
A△
A×
B○
B△
B○
B○
B○
B◎
B○
B○
C○
C△
C○
C△
C◎
C×
C◎
C×
D△
D△
D△
D△
D○
D○
D△
D○
E△
E○
E×
E◎
E×
E○
E×
E○
ウ 事後調査(作品完成後の反省から)
(ア)授業を終えての感想 男女30名
<表9>
思ったよりよく描けた
よく描けた
今までとおり
よく描けなかった
統制学級
10%
12%
44%
34%
実験学級
17%
33%
38%
12%
(イ)色彩についての認識度 男女30名
<表10>
色彩についての新たな体験をした
色彩の大切さがよくわかった
今までと同じだった
色彩についてよく理解できなかった
統制学級
5%
17%
56%
22%
実験学級
14%
43%
29%
14%
3 考察
ア 今までも思いきった自分なりの配色をさせようとは思ってはいたが,どうしても概念的になり、平凡で無難な配色に終わってしまうことが多く、製作中や完成後に感動を覚えることが少なかったようであるがこの学習を通して自作色彩図表やOHPを利用したことにより(表8)などから新たな発見と感動を味わった生徒が多く見うけられたこと。
イ 混色や配色上のくふうをさせたことにより,以後の絵画学習に対する関心が高まり,特に配色に対する興味や創造力が高まったように(表10)などからも感じとられる。
(3)結論
絵画学習においては概念の打破ということが大きな課題といえる。生徒個々は物を見ていて見えていないことが多く.きわめて不自然な,そしてまとまりのない構図や配色で作品を仕上げてしまうことが多く.よって感動の少ない平凡な作品に終わることが多い。
そこで,教師側から一定の条件設定をすることにより、不自由さの中から自分の表現したいものを見い出す手だてをくふうさせることになり新たな発見や感動を呼びおこし.認識を深めることになるのではないかと考える。
5 反省と問題点
(1)今回の学習から生徒に理論的に説明することにより今までに体験しなかった配色の大切さを知り次の学習への大きなステップの足がかりをつくることになることを知った。
(2)視聴覚機器の利用により.効果的な学習ができるとともに生徒の作品に大きな影響を与えることを知った。
(3)製作進度や作品の処理に個人差が見られるのは毎度のことであるが.個別指導の徹底に一層努力する必要が感じられた。
6 参考文献
(1)中学校指導書(美術編)文部省
(2)中学校学習指導要領 明治図書
(3)学習指導の手引 福島県教育庁義務教育課
(4)研修のすすめ方 福島県教育庁義務教育課
(5)教育研究の実践 福島県教育センター
(6)造形ニュース 開隆堂
次号予告
第54号(昭和56年12月発行予定)
1 巻頭言
2 学習指導と教材研究 国語(小・中学校)・・・・・(所員)
理科(高校)・・・・・(所員)
3 教科外教育と連載教育相談 生徒指導・・・・・(所員)
教育相談・・・・・(所員)
4 受講者の研究報告 昭和55年度学校経営B講座受講者の研究報告
会津若松市立行仁小学校 教諭 森田 慶一
福島県立郡山高等学校 教諭 伊藤 良夫
5 研究プロジェクト状況報告・・・・・(所員)
研究実践校紹介 喜多方市立第二中学校
6 アイディア紹介 学習指導(養護学校の実践記録) 福島県立大笹生養護学校教諭 渡辺 光江
7 随想・・・・・(所員)
8 目で見る資料(地学)・・・・・(所員)
9 教具・作品紹介(英語)・・・・・(所員)