福島県教育センター所報ふくしま No.53(S56/1981.10) -027/034page
践に努めてきた。
4 研究の概要
(1)「学年(学級)の時間」とその活動内容
1 「学年(学級)の時間」のおさえ
ア 教育課程上の位置づけ
(ア)基本的な考え方
学校の教育課程は、三領域から構成されている。したがって、本校の「学年(学級)の時間」も三領域の中に位置づけている。
・本校の「学年(学級)の時間」は、この三領域の中の「特別活動」を中核として研究をすすめてきた。
・本校の教育目標達成のため、特別活動の全体計画の中に主として位置づけられたものである。
(イ)特別活動と「学年(学級)の時間」の基本的性格
・本校の「学年(学級)の時間」の性格を次のようにおさえている。
ア 豊かな人間性を育てる時間
イ 自ら考え.自ら創りだす時間
ウ 集団意識と連帯感を育てる時間
エ 体験を通して.満足感を得る時間
オ 自由で開かれた時間
すなわち.これらの時間のねらいは、人間性豊かな児童の育成であり.体験を通して満足感を得させながら個性の伸長を図り.集団意識と連帯感を育て.集団の一員としての自覚をより一層深めようとするものである。また自ら創りだすことは「特別活動」が「なすことによって学ぶ」教育活動であることの一端であり.自由でのびのびとした心を育てようとするものである。
2 本校の創意を生かした教育活動の内容
本校で54年度に、すでに「学年(学級)の時間」を設定し、年間指導計画の余剰時間を利用し.研究をすすめてきたが,今回の学習指導要領の改訂で.各教科の標準授業時数の削減により.学校生活全体にゆとりをもち、学校の創意を生かした教育活動を行う時間が.ある程度確保できるようになった。55年度は育相相談や体力づくりの活動と合わせて特別活動を重視し、その一分野として「学年(学級)の時間」を日課表の中に位置づけてねらいの達成につとめてきた。
ア 教育相談と学級活動
ア ねらい
55年度の努力目標である「創意を生かし自ら学びとる児童の育成」のために.児童が自ら考え、学びとり、自由な表現活動を行う場として学級活動の時間を設定し.また、教育相談を通して、学業不振に対する児童の悩みの解決をはかり.問題行動についての早期発見,早期治療等、生徒理解を深めるようにしている。
イ 方法と内容
○学級活動
・水曜日6校時。1単位時間活動又は1/2単位時間活動
・児童の計画により自由研究をする。
○教育相談
・金曜日6校時.1単位時間活動又は1/2単位時間活動
・各学級の計画による。追指導など学業指導も含む。
イ 体力づくり
ア ねらい
努力目標の「たくましい体と保健安全の習慣の育成」のために、児童の運動能力.体力の増進.望ましい保健衛生・安全生活の習慣などを身につけさせるようにする。
イ 方法と内容
○A型 水曜日3校時 全校生で行う。
・集団行動・ラジオ体操・鼓笛パレード
○B型 水曜日6校時 4・5・6年生でローテーションを組み行う。
・マットとび箱運動・鉄棒運動・陸上運動・水泳・運動施設利用による各部運動・なわとび運動・校庭や路上での持久走。
○業間を利用しての運動 2校時終了後
・ラジオ体操・集合整列・行進・ダンス・徒手体操・ボールゲーム・なわとぴ・持久走
ウ 児童会活動「学年(学級)の時間」