福島県教育センター所報ふくしま No.55(S57/1982.2) -024/034page
の「学校経営の優れている点や改善すべき点を明らかにし、学校課題に取り組む。」が56%を占めている。このことから、学校の機能を十分果たすために、まず組織体としての掌校の経営活動の現状を全体として明らかにして、次に改善点を見い出すという立場から、1・2・3・4に意識が集中したものと思われ、学校経営評価のねらいを正しくとらえているものと考えられる。
イ. 学校の機能を充実させる主体は教職員であり、すべての教職員が主体的に経営に参加し、共通の理解に立って意欲的な活動を行うという評価過程での教師の意欲の向上をねらうものとして、9・10が40%台であり、教職員の学校経営参加への意欲や教育目標具現を目指すモラールは比較的高く望ましいことであるが、具体的評価活動を通して更に高めていきたい。
2. 学校経営評価の手順と組織 調査2 学校経営評価計画の設定ならびに評価を実際に行う場合、本校ではどのような手順や相談で行ったらよいと思いますか。該当らんに○をつけて下さい。 (%) 参加組織\手順 評価計画設定 実際の評価 原案作成 中間審議 最終審議 基礎評価 中間評価 総括評価 1校長 2校長・教頭 2 (6) 3教頭 4 (12) 7 (21) 4教頭・教務主任 8 (24) 2 (6) 5教務主任 3 (9) 6教務部 12 (35) 1 (3) 7企画委員会 16 (47) 1 (3) 6 (18) 8研究推進委員会 9教科等研究部 1 (3) 2 (6) 3 (9) 10領域別評価委員会(全職員参加) 3 (9) 4 (12) 3 (9) 1 (3) 23 (68) 2 (6) 11各部主任等による評価委員会(新設) 3 (9) 1 (3) 2 (6) 1 (3) 12全職員(または職員会議) 1 (3) 28 (82) 32 (91) 1 (3) 32 (94)
<考察>
ア. 本校では教務主任を中心に総務部で評価計画の原案を作成し、教頭がその検討・調整を行い、企画委員会を経て職員会議で最終審議をして学校長がこれを決定してきた。また実際の評価は全職員による基礎評価を行い、その結果は教務部で集計し、全職員が評価領域別のいずれかの委員会に所属し中間評価をし、次年度の改善策をもって職員会にのぞみ、全職員で総括評価を行い学校経営の改善をはかってきた。
調査の結果でも大筋に拾いて、今までの手順や繊繊が是認されてはいるが次のような意見もある。○ 評価のための専門委員会を組織し、評価についての理解研究を行い、評価機能の強化をはかるのが理想ではあるが、現在の組織を活用し、できるだけ単純な方法で目的が達せられるようにしてぽしい。
○ 教頭や教務・企画委員会が主導する場合には独善にならないよう職員の意見が十分反映できるよう配慮してほしい。
○ 職員の共通理解を深めるため、審議の機会を多くし、十分時間をかけて話し合えるようにしてぽしい。
○ 過密な勤務体制の中で現行より複雑・煩雑になるような評価はできるだけさけ、焦点をしぼった簡単で要を得たものにして、煩雑の時期をさけて実施してぽしい。イ. 評価活動を通して全職員の学校経営参加への関心・意識と学校経営改善への動機づけや意欲づけをはかるために、評価計画の設定ならびに実際評価の過程で複雑煩忙にならない範囲内で校務分掌組織を有効に運用させながら全職員参加という民主的手順を通して学校経営の評価を行うことが大切である。
ウ. 教師の意識の高まりや理解の度合いは、直接に評価活動に影響を及ぼすものであり重要な問題でもあるので、評価計画の設定ならびに実施の過程で教職員の主体的参加を意図した組織化の方向と,共通理解に達するまで十分話し合うという審議のあり方が必要であろう。
<改善案>
調査の結果か1本校の実態に即!た学校経営評価の手順と組織を次のようにしたい。ア.評価計画の設定
イ.実際の評価
3. 評価の時期