福島県教育センター所報ふくしま No.55(S57/1982.2) -029/034page
(3) 各学年の到達のめやす設定のための調査
※ 調査対象(1年〜6年)、実施(7〜8月)質問法(紙)による
(2年生の例)調査人員182名7月
<考察>
この調査は、低学年(2年生)における学習や生活の意識についてその傾向をつかみ、学年到達のめやす設定の参考にする目的で実施した。
質問1「車に気をつけて歩きましたか」については、50%がよいと答えており、ふつうと答えた者力海7%、わるいが3%である。児童の生命安全を、おびやかす今日的な最大の課題は交通事故であり、約半数の児童は常に交通事故にあわないように気をつける習慣が身についているようであるが、残る半数(ふつう、わるい)は危険が潜在していると思われる。
児童の生命の安全確保および維持増進は、学校教育の基本であり最も重要な指導課題でもある。「車に気をつけてあるく」これは低学年、高学年の区別なく人間が生きていく上での一生涯の課題でもあり本校の教育目標の基本目標のひとつでもある「健康な子ども」を主軸とし、基本目標の三項目のひとつである「生命を大切にする子ども」とは不離一体の関係にあり生活指標でもある。特に低学年においては道路歩行の基礎基本を確実に身につけるよう徹底した指導が望まれる。
質問4「学習のきまりになれ、おちついて学習しましたか」については、よい31%、ふつう58%、わるい11%の結果がでた。このことは、総括目標の「深く考え実行する子ども」と深くかかわり、基本目標の「考える子ども」とも密接な関連がある。約70%、約130名の児童は学習のしかたについて何らかの問題があり、本校の教育目標の設定および、「各学年到達のめやす」や具体的指導事項の設定上の重要な参考課題となった。(4) 学年到達のめやす(試案)の設定
前年度までの到達のめやすは、やや具体性に欠けるという反省から、前述の教育目標に対する児童の意識調査をもとに、今年度の学年到達のめやすは、低・中・高の三段階とし、指導のめやすを学年の発達段階に応じてできるだけ具体的にした。<低学年の例>
具体目標 到達のめやす ◎生命を尊ぶ子ども ◎車に気をつけ道路の横断は左右をよくみて安全をたしかめてわることができる。 明るく健康な子ど ○いつも手足をきれいにしておく