福島県教育センター所報ふくしま No.58(S57/1982.10) -015/038page

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教育図書・資料事業の概要
 (その2)−資料件名目録利用の仕方について−

経営研究部  吉田 昭典

はじめに

 ある主題について調査をするとき,更に一歩を進めて新しい研究を起こそうとするには,まず,その事について書いてある文献を探すことから始めるのが普通の順序である。この際に,資料件名目録は,容易に正確に,適正な文献の所在へ案内する重宝なガイドである。

1 資料件名目録とは

 全国の教育センター,教育研究所,各大学の教育研究機関並びに県内各小・中・高・養護学校等の研究紀要・報告書を都道府県・指定都市教育研究所長協議会作成の「教育関係資料分類基準」によって,研究内容が5ページ以上のすべての研究主題名を分類・整理した冊子が資料件名目録である。
 この資料件名目録は,教育センターが年一回発行し,各学校へ年度当初1冊ずつ無償配布を続け,研究・研修の援助をしてきており,すでに第VII集まで刊行されている。

2 資料件名目録はどのように編集してあるか

(1) 体裁は,B5判,表紙オレンジ色に統一し目立つようにした。
(2) 凡例には,分類基準・発行機関の略称名,資料精求番号の順序,資料件名目録の配列の順序閲覧,貸出,複写の方法について具体的に記載し,利用者の便をはかった。
(3) 目次は,「教育関係資料分類基準」に従って細目を付加して配列した。
(4) 資料件名(主として研究主題名)の配列については,利用者が活用しやすいように編集した。
(5) 件名目録(各学校へ第I集−第VII集まで送付ずみ)を見ながら,本文を読んでいただきたい。
(6) 〔例〕国語のある主題について研究をしたい場合,その主題にあった文献を検索するときは,Gの項目を見る。G1が国語でG1−01が国語教育と細目化されているので研究主題にせまることが可能である。

3 電話等で適当な資料を借りるにはどうすればよいか。

(1) 研究しようとしている主題名をたしかめる。
(2) 主題にせまる資料に見当をつける。
(3) 学校にある資料件名目録に目を通す。
(4) 第何集の資料件名目録かたしかめる。
(5) 資料件名目録の当該請求番号を電話・葉書等で教育センター教育資料係宛照会をする。

4 来所により,資料を探すにはどうすればよいか

(主として,資料件名目録による検索)
(1) 凡例に目を通し,利用の仕方を一読する。
(2) 目次により,研究しようとする領域名を探す。
(3) 研究主題に近い件名を当たってみる。
(4) 書庫に入り,整理された書架より,請求番号の資料を取り出す。
(5) 司書に申しつけて,借用書に件名,学校名,氏名,押印をし,一部をコピーしてもらい,借り受ける。

5 図書・資料室の書庫の配架はどのようになっているか。

(1) 「教育関係資料分類基準」により下記の通り分類配架してある。

A 教育一般
B 教育原理・教育思想
C 各国の教育・教育史
D 教育行財政
E 学校管理・運営
F 教育内容・教育方法
G 教科領域
H 幼児・初等・中等・高等教育
T 特殊教育
J 教育調査法・教育研究法・教育統計法
K 教育と社会
L 社会教育
(2) 上記分類は,更にABC …… のすべてにわたり各都道府県毎に分類・整理してある。

6 おわりに

 県内教職員の教育実践活動,研究・研修に役立つ図書・資料の収集に努め,文献や資料の利用相談も行なっているので,今後も積極的に御活用されるようおすすめしたい。


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