福島県教育センター所報ふくしま No.58(S57/1982.10) -017/038page
伸長が図られるとともに,自主的・実践的な態度形成がなされ,心とからだの発達が図られること,及び,集団活動を理解し、規則が守られ相互の立場が理解されるとともに,進んで協力し,役割と責任が果たされることにより,集団を愛する心が育てられる生活。
- 「集団生活の向上」を支える要素
ア 心とからだを育てること。
イ 個性を伸ばすこと。
ウ 自覚を深め協力すること。
エ 事に進んであたること。
オ 集団を愛すること。
カ きまりを守ること。
キ 役割と責任を果たすこと。
ク 立場を理解し仲よくすること。- 「集団生活の向上」のための道徳的要素
ア 集団を愛する心
イ 規則の遵守
ウ 役割と責任の励行
エ 自他の立場と和の尊重(2) 仮 説
学級や学年,生徒会などの集団生活の向上は,集団生活を高めるのに必要な事項の充実とともに,これらに含む道徳的要素の深化・拡充に努めることにより,その成果をいっそう期待できる。 3 計画
(1) 方法 一群法による
(2) 対象 2年1組 41名(男21名,女20名)
(3) 組織 個人研究とするが,必要に応じて学年及び道徳部会の協力を得る。
(4) 日程
- 第1期 仮説設定の段階 (56年6月〜7月)
ア 研究計画の樹立 6月〜7月
イ 実態調査 6月〜7月
ウ 研究主題の決定 6月下旬
エ 文献研究 6月〜7月
オ 仮説の設定 6月〜7月- 第2期 検証の段階 (7月〜11月)
ア 教材研究と指導計画の作成 7月
イ 事前意識調査の実施 7月〜10月
ウ 検証授業及び援助指導の実施 6月〜11月
エ 事後意識調査の実施 10月〜12月- 第3期 整理の段階 (11月〜12月)
ア データの処理 11月〜12月
イ 結果の分析 11月〜12月
ウ 研究のまとめと反省 11月〜12月4 概要と考察
(1) 研究の経過
- 「集団生活の向上」指導の場と方法
ア 主として「集団生活の向上」のための道徳的要素の指導
○ 遺徳の時間
・(全体)ねらいの明確化と指導過程への位置づけ
・(個別)実態把握と発問の工夫
<一単位時間ごとの事前・事後調査>
イ 主として「集団生活の向上」を支える要素の指導
○ 日常の生活
・(全体)
学級会活動〜題材の設定と援助指導
学級企画委員会活動〜題材の収集・選択と企画・運営への援助指導
短時間の学級の時間 諸問題解決の手だて援助指導
<観察による実践・行動の調査>
・(個別)抽出生徒
<考え方・態度・行動の追跡調査>
○ 家庭との提携
・(全体) 学級懇談,方部懇談,学級短信の発行
・(個別) 家庭訪問
ウ 仮説設定前と研究終了時の実態と変容把握- 研究実践の内容
ア 主として「集団生活の向上」のための道徳的要素の指導
このための「道徳の時間」の指導は「集団生活の向上」を主とした主題を選び実践した。
そのおもな期日や主題は<表 2>のとおりである。また,この時間で一単位時間ごとに事前・事後調査をした。
イ 主として「集団生活の向上」を支える要素の指導